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『ちょっと出掛けてくる！絶対帰ってくるから』
『駄目だ。まだ完治もしてねーのに』
『完治してるって！ほーらこんなに動く！』
そう言って軽くジャブを放つ少女にレオリオは少し呆れたような目を向けていた。
借金取りの男の前に1000万という大金をいとも簡単に用意してみせた少女。借金取りは初めこそ疑ったが正真正銘本物の金である事を確認し、さっさと去っていった。
ただのガキじゃねえ。レオリオは少女を見つけた時からそんな事はわかっていたが、まさかこのような事になるとは思っていなかった。
「お前なにもんだよ」
「なにものだろうねー」
少女はあははと笑う。その質問は心底めんどくさいと言ったふうだ。
「さっきのは治療費だよ。」
「貰えるかよ。なんなら今から借金してお前に返してやる」
「じゃあ、私が貴方の家に1000万落としちゃったっていうのは？」
「バカにしてんのか」
「じゃあ、この1000万は医者志望の青年に対する未来への投資ってことにしよう。」
「な」
何様だお前は、そう言ってやれば良かった。だけどレオリオは不覚にもその言葉に心がじんと暖かくなるのを感じた。
夢に向かって進む俺の背中を押してくれたような気がした。
絶対帰ってくる。少女はそう言ったが帰ってくる事は無かった。なんとなくわかっていた。初めから決めていた事かもしれないし、気まぐれに決めたのかも。でも、それで良かった。
「マグネとルーシーが死んだらしい」
そんな話を聞くまでは。
廃工場にあった謎の大量の血痕と髪の毛から借金取りの男と元カノが死んだ事がわかった。
それなりのショックは受けたが、次に聞いた話で俺の頭はそれでいっぱいになる。
「二人とはまた別の子供の血があったみたい」
身元は不明、ああそりゃ不明だろうさ。探したって出てこないだろ、あんなとんでもねータイプのガキは。
「くそっ」
幸い子供の血痕は少量しか見つかっていない。さらわれたか、逃げたか。願わくば後者であってくれ。
「俺に関わらなければ、こんな事には」
口に出さずには居られなかった。酷い後悔が俺を襲った。
＊
「そのハイネックの下、あん時の怪我か」
「…うん。ごめん、心配かけて」
「もういい。過ぎた事だ。」
レオリオは手の力をフッと緩めると、勢いよく少女の髪をぐしゃぐしゃにした。
「ちゃんと、こうして生きてるからな！」
少女は乱れた髪の隙間からその表情を盗み見る。
「…ふ、」
ニヤリと笑ったその意地悪な面は、嫌いじゃ無い。
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かぴばら2(プロフ) - クロムさん» 遂にバレた！！！そうです！DINARです！！初めて見た時にすげぇー！！やらせてぇ！！と思って衝動的に書いてしまいました…。今見るとすごく拙くてツッコミどころが満載なのでいつか書き直したいと思ってます…。コメントありがとうございます！ (2021年4月29日 20時) (
レス) id: a02d4950c9 (このIDを非表示/違反報告)
クロム(プロフ) - スカルジャック？ (2021年4月29日 9時) (レス) id: 11c6fe3903 (このIDを非表示/違反報告)
かぴばら(プロフ) - ピポ助さん» ひぃ…コメント今気づきました遅くなって申し訳ないです！ やっぱりイルミは病んでないと始まりませんね！これからも頑張ります！ (2019年9月11日 21時) (レス) id: 90b4b3f2c9 (このIDを非表示/違反報告)
ピポ助(プロフ) - コメント失礼します！イルミのヤンデレ具合が最高に好きです…！これからも頑張ってください！！ (2019年9月3日 1時) (レス) id: 4111e46406 (このIDを非表示/違反報告)
かぴばら(プロフ) - 名無しさん» 大変永らくお待たせしました！またふらっとふわっと消えてしまうかも知れませんが、どうか御容赦願います。暫くは更新し続けたいと思っています！ (2019年7月5日 1時) (レス) id: 90b4b3f2c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぴばら x他1人 | 作成日時：2018年6月6日 23時
