初めまして、キヨくん【キヨ】 (ページ27)

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「じゃあ今日はこれで終わりなー、テスト前だしお前ら勉強しとけよー」

と余計な一言を付け足して教室を出ていく先生。

『ひええ、心臓出そう…』

そんなテストよりも大事なことがあるのだ、ここでキヨくんを待つという大仕事が。

「じゃっ頑張ってね～」

『あっ、まっ…て』

サッと教室からいなくなる沙羅。

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教室にはわたし1人しかいなくポツンと座ることしかできなくて、どこで待ってればいいんだ？とかそもそも本当に言ってたのかな？とか疑問しか出てこなかった。

というかキヨくん先生いなくなったら走って教室出ていちゃったし、わたしの勘違いか、とため息をついて帰るか…と立ち上がって教室を出ようとする。

『夢を見過ぎ…かな、』

と呟くと上からなにが？と言葉が返ってくる。

急いで上を見てみると、凄い息が上がっているキヨくん。

「わりぃ、教室にカバン取りに行ってた」

つかれたー！もう走れん！と廊下に寝そべったキヨくんは床つめてーとゴロゴロしている。

「あ、はい、これ俺のLINE」

携帯新しくしたんだ、お前が一番最初、というわたしの頬を赤く染めるには十分な言葉をもらってしまった。