初めまして、キヨくん【キヨ】 (ページ22)

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ふんふふーんと鼻歌を歌いながら隣を歩いているレトさん。

「なんかキモいんだけど、」

「キモい！？」

ひどい！と地団駄を踏んでいるレトさん、今日なんかあったけか…？誕生日…？

「なんでそんなにテンションたけえの？」

「ひみつ」

と語尾に♡をつけて言ってくるから俺は寒気がして尻に一発蹴りを入れる。

「あ、今日委員会集まりだから、忘れんなよ」

と俺が言うといつも忘れるのキヨくんやん！！！と大声で言われた。

「というかキヨくん練習行かなくていいの？」

「は？なんの」

「リレー」

「…やっべ」

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2番に走る先輩とバトンパスの練習をする

『こんな感じですか？』

「あっいい感じ、それで行こう」

男の先輩で少し喋りにくいかも、とも思ったが全然違くフレンドリーな人でよかった。

先輩は次の人へ渡す練習に行き、1人になる。

『…緊張するなあ…』

今までアンカーは何回かやってきていたものの、一番最初は一回もない。
中学の頃からクラウチングスタートというものが苦手で、いつもそれが理由に大会などでもタイムが伸びず困っていた。

『できるかな…』

と下を向き手をグーパーしていたら人の影で視界が暗くなる

「おい、小岩井、練習付き合ってくれね？」

30センチ、目線の先にはキヨくんがいた。