初めまして、キヨくん【キヨ】 (ページ21)

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「今日リレー練習だっけ？」

『そうです』

話すの頑張って♡と言ってくる沙羅はあの電話以来いじるのをやめない。

『そこは、練習頑張ってとかじゃなくて！？』

「まあまあ、落ち着け」

と興奮して立った私を座らせると、沙羅は耳元で
「今日の目標、LINEをゲット」というもんだから

『無理！！！！』

と言って教室から逃げてしまった。

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『無理だよ無理無理…』

「なにが無理なの？」

『ひぇっ……だれ、ですか…？』

茶色の髪にツンとしている目、俗に言うイケメンといわれる人なんだろう。こんなイケメンと私は知り合いだっただろうか、あ、キヨくんがいたわ。
と一人でうんうんしていると

「うそ、俺のことしらんの…？」

俺もまだまだやね、と笑顔で言われる。

『……あ、体育祭委員の、ひと』

キヨくんと同じクラスの人だ

「あ、やっとわかった？小岩井さん、気軽にれとって呼んでくれると嬉しいんやけど」

すごいズカズカ入ってくる人だと思いながら

「レトくん…」

と呼ぶといい笑顔で笑うもんだからこっちも笑ってしまう。