今までも、これからも (ページ49)

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魅惑 ① ページ49

櫻井翔視点

｢あれ、Aじゃん。珍しい｣

｢え？あ、ホントだ。相当疲れてたんだね｣

収録まで時間がある為、松潤と飲み物を買いに行って楽屋に戻ると、先程までいなかったAが1番でかいソファーに寝転がってる。大野さんちゃっかり膝枕してるし。

｢さっき廊下にいたんで捕まえてきたんですよ。この後仕事ないらしいんで｣

すっごいドヤってるけど普通に拉致ってるからね？
Aもなんで負けちゃうの。Aの方が背高いんだから、抵抗すれば逃げれただろうに。

｢ニノったらAのことめちゃくちゃ脅すんだもん！可哀想にー｣

そう言ってさっきからAの顔を覗きながら頭を撫でていた相葉くんが呟く。なるほど。脅されたからAは抵抗出来なかったんだね。、、って、おい。

｢あんまりAに迷惑かけちゃダメでしょ｣

隣の通称Aの保護者である松潤が呆れたように言う。そうだそうだ松潤。もっと言ってやれ。嵐の中じゃ1番ヒエラルキー高いんだから。

｢まぁまぁ。疲れてたからちゃんと寝かしたんだぜ？｣

｢真っ直ぐ家に帰らせた方が絶対良かったと思うけどね？笑｣

｢でもA、家帰っても休もうとしないじゃん｣

大野さんに反論されて諦めたのか、松潤も荷物を机に置いてAの傍によった。俺もそれについて行き、Aの顔を覗く。

｢いやでも、ほんとに珍しいな。Aが家以外で寝るなんて｣

｢ドラマも映画もやってるもんねー。それに、もうすぐツアーあるし｣

｢まったく。相変わらず頑張り屋さんなんですから｣

｢もう少し自分を大切にしてほしいよ｣

ニノと松潤が呆れたように言うが、顔は優しい。なんだかんだ心配しているのか、Aの傍から離れようとしないし。
昔からAはあまり人に頼らない。相談なども、するよりされる方が多いだろう。仕事でも忙しそうなのに人から誘われると断らないから休む時間がなかったんだろう。
それでも肌荒れなどがないのは流石というか、、。

｢ほんとAって綺麗な顔してるよねー。初めて会った時女の子だと思ったもん｣

｢相葉くん、初めて会った時に｢なんで女の子がここにいるの？｣って言ったらしいね｣

｢なんで松潤知ってんの？！｣

｢この前Aが言ってたよ｣

まだ気にしてるのかなーとちょっと反省してる相葉くん。
そんな相葉くんに松潤は楽しそうに笑ってる。ドSめ。