anan �� ページ36
神山智洋視点
『し、しげ、大丈夫だから。ね？顔上げてや』
カオスやなー。Aさんが来たことに気付けんかったしげは、今Aさんの前で土下座してる。その横でのんちゃんが楽しそうに笑っとるし。
皆も、呆れたような目でしげを見ている。しげってほんま運悪いなぁ。
｢ほらしげ、あんまりAさんを困らせたらアカンやろ？｣
未だに土下座しているしげに近づき、起きるように言うと、なにか小さな声で呟いた。
｢え？なんて？｣
俺が聞き返すと、1度言葉を詰まらせたが先程よりも大きな声(といっても俺にしか聞こえないだろうけど)で呟いた。
｢今の顔、Aさんに見られたくないねん、、｣
｢あー、、なるほどね｣
見ると、しげの顔は耳や首まで赤く染っていた。Aさんが来たと知った時は真っ青だったのに、忙しい奴やな。
たしかに、好きな人に見られたい顔ではない。仕方ないなぁ。これでも大事なシンメやからな、助けたるわ。
横でケラケラ笑ってるのんちゃんに視線を送ると、俺に気付いたのんちゃんがこっちに寄ってきた。そのままのんちゃんの耳にひそひそ話しかけると、｢分かったで！！｣と元気に返事をしてAさんの方に駆け寄って行った。
｢Aさん！自販機行きません？俺、喉乾いてもうて｣
『えっ、でも。しげが、、』
｢ほっといても大丈夫っすよ！ほらほら、行きましょー｣
そのまま押し通し、Aさんとのんちゃんは部屋から出ていった。
すると土下座していたしげが勢いよく起き上がり、俺の肩を掴んだ。
｢神ちゃんっ！ほんっまにありがとう！！俺神ちゃんがシンメで良かった！！｣
｢はいはい。とりあえず、その顔どうにかしな｣
相変わらず赤い顔で俺に感謝するしげに笑ってしまう。
俺が言うと、しげは雑誌を持って外に出た。Aさんが戻ってくる前に自分の姿を消すつもりなんだろう。
｢まったく。世話のかかるやつやなぁ｣
｢可愛らしいやん｣
｢しっかり雑誌は持っていくんやな、あいつ｣
残ったメンバーで仕方ないやつだと笑い合いながら、Aさんとのんちゃんが戻ってくるのを待っていた。
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紫苑(プロフ) - 楽しく拝見させていただいております。大変だと思いますが頑張ってください。応援しております。 (7月23日 23時) (
レス) @page31 id: 761c21ee7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：YUME | 作成日時：2023年7月22日 1時
