今までも、これからも (ページ34)

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ランキング ③ ページ34

大野智視点

Aの言った事の意味が分からず戸惑っていると、翔くんが溜息をつきながら顔を手で覆った。どこか嬉しそうな様子に首を傾げていると、理解出来ていない俺らを見て、笑いながらAの頭に手をぽんと置いた。

｢もしなにかあったら俺らが助けてくれるから、自分は絶対大丈夫だって思ってるんだよ、この子｣

『ふふ、正解です』

｢まったく生意気な奴だなぁ！｣

目の前で翔くんとAがわちゃわちゃしているのを見ながら、翔くんの言葉を頭の中で繰り返す。

助ける。助けるか。そうだよなぁ。俺はAが好きだからあれだけど、ニノはAに対してめちゃくちゃ過保護だし、翔くんと相葉ちゃんもほかの後輩たちよりもAの優先度が高いだろうし、松潤はほぼAの保護者だし。
そりゃあ助けるよなぁ。Aが襲われるなんて、そんな奴俺らが許すわけないし。
俺らだけじゃない。Aを守る奴なんてこの事務所には有り余るほどいる。その中に、Aのことが好きなやつもいるし。
事務所だけじゃなくて芸能人、もっといえばファンの子達さえそうだろう。この子はそれほど愛されてるから。

｢あー、もう。ほんと、お前ってやつは｣

隣にいたニノがAに抱きつく。二宮くんも守ってくれますか？と聞くAに、当たり前でしょと返すニノの顔はめちゃくちゃニヤけてる。

｢そっか、相葉ちゃん。俺らが守ればいいのか｣

｢そうだね、リーダー！俺らがずっとAの傍にいれば守れるもんね！｣

まるで子犬のような笑顔でAに抱きつきに行く相葉ちゃん。あ、ニノに邪魔って言われてる。
それを見て笑う翔くんと、呆れながらも嬉しそうに微笑んでる松潤。もう皆ランキングなんてどうでも良いんだろうな。

あー、なんか、幸せだ。と、はにかみながら俺もAに抱きつきに行った。