今までも、これからも (ページ33)

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相葉雅紀視点

止まらない2人に、Aはとうとう俯いてしまった。
確かに心配だし、Aの事が大切だからこそ怒ってしまう気持ちも分かるが、流石にこれはどうなのかと思う。
助けに入ろうとすると、翔ちゃんがAの前に立って2人のおでこをデコピンした。

｢2人とも、いい加減にしなさい。Aの事を思っての発言なのは分かってるけど、やり過ぎだよ｣

珍しく翔ちゃんがしっかり怒ってるから、2人は口をとがらせて黙った。俺らはAを傷付けたいわけじゃないもんね。

｢A、そんな落ち込むことないよ。怖かったよな、ごめんな｣

そう言って松潤はAの頭を撫でて慰める。いつもなら笑顔で大丈夫ですよ！と言うAが、弱々しく松潤に身を寄せた為、流石に2人も申し訳ないと思ったのだろう。

｢たしかにちょっと言いすぎましたね。ごめんな、A｣

｢言い方がきつかったよな、ごめんA｣

｢A。ニノも大野さんも、俺らも。別にAを責めたいわけじゃないんだよ。ただ、心配なんだ｣

謝る2人とフォローする翔ちゃんにAは顔を上げた。

『分かってます。危機感がないっていうのは沢山言われてきてるし、改善してなかった俺が悪いんで、、』

｢Aが100悪いってわけじゃないよ！ただ、事件が起こってからじゃ遅いじゃん？Aが傷つくのは嫌だからさ｣

『相葉くん、、』

｢相葉くんの言う通り。Aのことをか弱い子だとは思ってないし、このアンケートもこの投票数が絶対だとは言わない。けど、Aは誰に対しても平等に愛するでしょ？相手が自分のこと好きだとしても｣

｢それが悪いことだとは言わないよ？けど、もしもの場合があるからさ｣

松潤と翔ちゃんが諭すように言う。これ以上喋ったらまた傷付けてしまうと思ったのか、ニノとリーダーは黙ったままだが気持ちは同じだろう。
皆、心配なんだ。特にAのことが好きなリーダーは。Aは強いけど、その強さは人を殴ってでも止めれる強さじゃなくて、どんなに重たく濁った気持ちでもそれを受け止められる強さだから。

『心配してくれてありがとうございます。でも大丈夫です』

｢A、｣

未だに大丈夫だと言い張るAに、思わず声を上げるニノ。
そんなニノを見て、Aは笑った。

『俺には、兄さんたちがいるんで』

｢、、へ？｣

俺だけじゃなくて、多分皆ポカンとしてると思う。