学校 ページ19
.
学校というのも退屈なもので、わたしの通う高校は名前を書いただけで受かると言われているレベルの高校だ。
友達もそこそこ居るし、楽しくない訳では無い。
ただ、教師が教壇で授業をしてる教室にクラスメイトたちがガヤガヤと騒ぎ、教師の声は生徒たちにかき消される。
授業を真面目に受けたい訳でもないが、寝不足のわたしからしたら高い声が頭に響いて不愉快極まりない。
なので、よく保健室で貧血と言い休む。
「A〜！おかえり〜」
『ただいま、リリィ』
同じクラスでよく話すリリィに声をかけられた。
「お昼食べた？」
『まだ。保健室で食べれるわけないじゃん』
「あはは！そうだね！学食行こ！」
お昼は給食ではなく、お弁当か学食になっている。
わたしは基本お弁当だが、今朝はしんどかったので学食だ。
リリィはほぼ毎日学食でコンビニで新作が出たりするとコンビニでパンやらスイーツやらを買ってくる。
「今日は何にしようかな〜」
『わたし唐揚げ丼』
「ん〜、カレーうどんに唐揚げとポテト！」
『アンタ、そんなに食べると太るよ？』
と、リリィの腹を軽く掴む。
「食べたいんだもん〜」
リリィはよく食べるし、学食でも金額を気にせず食べている。
身長も低めで、何よりも細い。
『アンタ、太らないもんね』
「そんな事ないよ〜、年明けとか太ったの知ってるでしょ？そういうAこそ細いじゃん！」
『確かに年明けはちょっと丸かったな。わたしは食べてないからね』
「食べる時間ないんだっけ？」
『そ、バイト終わって家に帰ると夜遅いし、食欲もないし眠いわで1日1,2食しかたべてない』
「ちゃんと食べなきゃダメじゃん〜！」
話をしながら、リリィはぺろりと食べ終えていた。
教室に戻ろ！と言われ、教室に戻った。
『午後からの授業ダルいよね。』
「わかる、わたしなんて寝てるもん」
『食後でしかも窓際だと眠たくなるよね』
「んね！冬だし寒いくせに太陽の光暖かいからこれで寝ないやつなんて居ないでしょ！」
『わたしも午後の授業寝ようかな』
「A今まで寝てたじゃん！」
『確かに。』
なんて話していたら、教師が来て授業が始まった。
午後からの授業も日光の照りと食後の満腹感で睡魔には勝てなかった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 73人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もあ | 作成日時：2021年6月9日 12時
