卒業式 ページ48
.
卒業式の日は、縁を切ったんだし当たり前だが母親は来なかった。
「ウチらもう卒業かぁ」
『そうだね〜』
卒業式が終わり、周りには泣いてる人や在校生との会話を楽しむ人がいる中わたしはリリィと話していた。
「田中マジでキモイんだけど。アイツ彼女が後輩だからって卒業式中からもうボロ泣き。」
『うわ〜それは引く。』
「今日の校長のスピーチ笑いこらえるのに必死だった。校長カツラずれてなかった?」
『あはは、確かに!ズレてた!もう笑っちゃうよね』
リリィと話してる最中にケータイが鳴る。
万次郎からだ。
『ごめん!わたしもう帰るね!』
「えっ、ちょっと待ってよA!まだ話そうよ」
『ごめんね、急いでるから。じゃあねリリィ、元気でね。』
きっとこの先会うことがないであろう友人に別れを告げ、急いで校門を出て電話に出る。
『卒業式終わったよ』
「おーお疲れ。俺も行けばよかった?」
『あはは、辞めてよ。目立つじゃん。』
「冗談。近くの公園いるからおいでよ」
『行く』
電話を切り、早足で公園に向かう。
『お待たせ』
「早かったじゃん。卒業おめでとう。はいこれ」
と小さな花束を貰った。
『ありがとう』
ちょっと走りに行かね?と言われ万次郎の後ろに乗った。
.
73人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もあ | 作成日時:2021年6月9日 12時