分からないあの子 (ページ6)

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あページ6

パタン、

静かに日記が閉じられる。
裏表紙には平嶋悠と、彼女が前、女の子らしさもない角張った字と自傷していた字で書いてあった。

僕らの間には気まずい空気が流れる。
そんな中、僕は最近あの子に感じている違和感がわかった気がした。

あの子は今、この学校の全ての人間を初め、家族や親友と言っていた友、恩師と言っていた教師すらも信用していない。
そして、信用していないのに、今までのような関係で話そうとしているから、壊れかけている。
心の中で色々な感情がぶつかって、壊れかけている。
話す相手も居ない、話す気もない、カウンセラーも多分無駄だろう。

あの子の中で渦巻いている感情…
それは、弓道会の期待の新人と有名な御影音羽への嫉妬や、他人と自分を常に比べられていることに対する劣等感、今まで話があっていた親友や恩師に対する不信感や何を言っているんだと言われる恐怖が大半を占めているんだろう。

の→←い