なっちゃったから《iw》 (ページ3)

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声のした方をみると大きくて仏頂面な人が

まって友達とかじゃないよね？だとしたら最悪すぎるんだけど

って思ったけど

｢は？誰お前｣

目の前の男がこう言ってる感じそうではないらしい

つかつかと目の前にやってきて私のもう片方の手首を掴んで引っ張った

おかげでチャラ男の手からするりと腕が抜けた

iw｢やめろよ、嫌がってんじゃん｣

｢、関係ねぇだろ｣

iw｢...なに？警察でも呼ぶ？｣

睨んできた男にさらに低く唸るような声でそう返した

その言葉に舌打ちをしてすぐに通り過ぎ去っていった、さっきまでのしつこさが嘘みたいに

それと同時にパッと手首を離される

iw｢手、ごめん｣

『あ、いやっ、助かりました。ありがとうございます』

慌てて頭を下げれば緩く笑った

さっきまで怖かったのに、ギャップがすごい

iw｢これ、｣

『えっ、え？！いや！』

iw｢いいから、気をつけて帰りなね｣

彼が差し出してきたのはカフェラテ

それも私が買ったコンビニブランドよりも高いやつ

よく見ればコンビニのレジ袋をぶら下げて、私と同じ経路だったのか

カフェラテを押し付けてそのまま身を翻して帰って行った彼

助けてもらった上にカフェラテまでもらうなんて申し訳ない、有難い通り越しちゃう

だけどなにせ足が長くてもう向こうの方に消えかかっている後ろ姿

ガンダして追いかけるのもそれこそこっちがストーカーになってしまう

『......ありがとうございます』

小さく呟いて落ちたカフェラテを拾う

レジ袋の中のお菓子をバッグに無理やり詰めてレジ袋に落ちたのを入れて

さっきの彼にもらったカフェラテに口をつけた

『...うま』

さっき飲んでたのより少し甘くて緊張とか疲れがじわっと溶けていくように感じた