上上吉の九人九色 (ページ18)

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さすがに加勢が5人も、それも雪城の奴らが加われば一気に片付いて

相手は頭みたいなやつを筆頭に逃げていった

残された俺らはその場に突っ立ったまま

なんせ雪城の奴らがいるからちょっと気まずくて

wt｢...帰んぞ｣

気まずい固まったままの空気で渡辺がそう言えばそれについていく4人

渡辺が俺らの前を通り過ぎた時に足元を見つめながらふっかが呟いた

fk｢、なんで、助けたんだよ｣

wt｢...やられてたから｣

fk｢頼んでねぇ、｣

wt｢頼まれてねぇし、相手俺らにも喧嘩ふっかけてきたことあって気に入らなかっただけ｣

面倒くさそうに答えてそのまま去っていった雪城の奴ら

頼んでない、

だけど渡辺たちが加勢してくれなかったらちょっとやばかったのも事実だった

fk｢...はぁー、、借りできちゃったじゃん｣

ru｢ほんと、なんか狙いあったりするのかな｣

sk｢......多分そんなんじゃないよ｣

ラウとふっかがこれからなにかあるんじゃないかと不安視していれば洋服の汚れをはらいながら佐久間が言った

たしかに雪城の奴らは卑怯なことしたりするタイプじゃないけど、どうしてそうもきっぱり言いきれるのか

その思いはふっかとラウも同じだったみたいで佐久間を見つめていた

sk｢俺阿部ちゃんと中学一緒で仲良かったからさ、そんな奴じゃないよ｣

fk｢...え、まって初耳なんだけど｣

sk｢にゃは、笑うん、今言ったもん笑｣

俺らの知らない佐久間の話が急に出てきて思考回路が一旦止まる

佐久間と阿部が...友達？

あんなにライバル関係で？

...ってそれは学校がライバル関係で、俺らが敵対視してるからか、

じゃあ佐久間はこの関係、どう思ってんだ？

sk｢阿部ちゃん曲がったことしないしその阿部ちゃんがつるんでるんだもん。雪城の奴ら悪いやつじゃないよ｣

佐久間さん的見解ではね！っていつも通り笑う

言われてみれば佐久間はあんまり雪城をライバル視していなかったようにも思える

iw｢...さくま、｣

俺、こいつらの事分かってるって思ってたけど案外そんなこと無かったのかもしれない

佐久間は今までどんな気持ちで雪城を見ていたんだろう

鼻がツンとして何故か俺が泣きたくなった