防弾妄想集

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TH「A……？起きたの？」


まだ眠いのか、目元を手でゴシゴシとこするテテ。

いつもだったら、こんな仕草のひとつでも「かわいい！」って言えるのに…。

今はそれどころじゃない。



A「う、うん！もう大丈夫だから！ありがとね！」


TH「ほんと？なんか顔赤いけど…まだ熱あるんじゃない？」



ぐいっ



急に顔を寄せてくる。

そのまま、こつんとあたしのおでこにおでこをあてる。



A「！？////」


TH「んーー、熱はもうなさそうだけど」



近い近い近い近い！！！

なんでわざわざおでこを当てるの！？

手を当てれば済む話じゃん！



A「て、て……！近い………！！/////」


TH「へ？ああ、わかった」



すっと離れるテテの目は、とろんとしていて。



A「テテ…眠そうだね」



そう言うと



TH「普通、ご飯食べて運動したら眠くならない？」



さらっと返してくる彼。



A「……サボったんだね、」

TH「そーだ！！」



思い出したー！と言いながら足元の袋をゴソゴソと漁るテテ。

今の、スルーしたよね、絶対。


TH「はい！さっき購買で買ってきたんだー」



そう言って彼が差し出したのはカツサンド。

うっ………。

見たとたん吐き気が襲ってくる。

ただでさえ今は食欲ないっていうのに……。




TH「保健室の先生が起きたら何か食べさせてあげなさいねーって言ってたから！
これ食べたらまた薬飲むからねー」


A「テテ…これ以外は何かない？さすがにこれはきついよ……」



仮にも病人なんだよ？

もうちょっと配慮してよおおお！！！



ちょっと待ってねーと言いながらどんどん袋から食べ物を出していく。


ハンバーガー、スナック菓子、チキン、アイス、その他もろもろ。

いかにも男子高校生のチョイスだなーって感じがするよ…。



TH「どう？食べれそうなものある？」

A「ない……。薬だけでいいから、薬と水くれない？」


この際、薬だけでいいや。

無理して食べたら吐きそう。

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