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｢いよいよ、だね。｣
ﾊﾝｿﾙ｢うん。
今日、僕たちの夢が叶うかもね。｣
｢そうだね。
ハンソラ。
私SEVENTEENを選んで正解だったよ。｣
ﾊﾝｿﾙ｢いやいや、社長が入れたんでしょ｣
｢うん、でもね。
社長が導いてくれたことだから。｣
ﾊﾝｿﾙ｢そうだね……｣
｢社長に感謝しかない。｣
ﾊﾝｿﾙ｢うん……そういえばヌナのお母さんは来てる？｣
｢……ううん。
誰も来てない。｣
ﾊﾝｿﾙ｢え……｣
｢……中学生の頃に、亡くなったの。
私がまだ練習生になりたての頃。
お母さんが不慮の事故で撥ねられて、お父さんが通り魔に……｣
ﾊﾝｿﾙ｢そっか、いいよもう。
本番前にこんなこと言わせてごめんね。｣
｢うん、私もこんな話して……ごめんなさい。
今はそんな心配よりも本番に勝つことが大事だよね。
頑張ろう。｣
ﾊﾝｿﾙ｢うん、｣
私はハンソラに少し虚ろな目を向ける。
ハンソラはそれを見受けた途端、どんどん顔が歪んでいく。
｢……え、は、ハンソラ……？！｣
初めて見た。
彼の目には、流しこそしなかったが、涙が浮かんでいた。
ﾊﾝｿﾙ｢……ヌナは……我慢、しすぎだよ……ちょっとは休みなよ……
僕達だって悲しくなるよ……
泣きたい時は泣くんだよ……？｣
涙をうかべたキランキランのトゥルントゥルンの目を向けられる。
はい、KO((
｢ごめんなさい。
私……私の人生に我慢は常時付き物。
泣いてる暇なんてない。泣けないよ。
でもねハンソラ。
ありがとう。
こんな私の心配をしてくれてさ。
ハンソラは世界一優しいと思うよ。｣
ﾊﾝｿﾙ｢……ありがとう｣
｢ほら、本番はすぐそこ。
夢が掴める位置まで近付いてきたよ。
もうちょっと、頑張ろ。｣
ﾊﾝｿﾙ｢うん。｣
slip into the diamond life,oh
slip into the diamond life,oh
slip into the diamond life,oh
Ah,ah,ah,everybody,get up
Yeah,SEVENTEEN
Rappin'the P man,ha
Yeah,let me show how it's suppsed to be done right now
let's get it,year
いよいよ、始まる。
私たちの、初舞台が。
とうとう、開かれる。
私たちの、デビューへの扉が。
頑張れ、私。
頑張れ、みんな。
14人ならきっと大丈夫だ。
ずっと一緒にいつまでも、どこまでも行こう。
この14人で。
この14人なら可能性は無限大だ。
さぁ、夢の舞台へ。
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作者名：wzcl | 作成日時：2021年9月8日 16時
