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｢……あの、失礼ですが、ダンスー見せていただけますか？｣
ｽﾝﾁｮﾙ｢え？あ、はい、いいですよ。｣
｢私はヨジャで、あなた達とできるレベルが違くなりますよね。
違くなっても、同じレベルにしてみせますけど、SEVENTEENのダンスはどれだけのものか、見させてください。
お願いします。｣
私は90°のお辞儀をする。
ｽﾆｮﾝ｢顔をあげてください。
いいですよ、その代わりあなたも見せてくださいね！｣
笑い顔の人が目を細めて言った。
｢望むところです｣
(あ、これへんぼくじゃん。)
可愛い感じの曲が流れてきて、それに合わせて皆が踊る。
表情もお手の物。
高さも、角度も、タイミングも、深さも、全て揃っている。
私は鳥肌がたった。
肩を並べる存在になれるのか、これは。
最後の敬礼ポーズまでビシッと決めて、曲が終わった。
私は拍手をする。
皆さんへの尊敬と、感動と、これからやる私への応援を込めて。
｢素晴らしかったです。
じゃあ、私はデビュー曲の予定だった『CHERRY BLOSSOM』を躍らせていただきます。｣
私は椅子から立って、準備をした。
さっき着替えておいてよかった。
少し汗は滲んでいるけれど踊りやすい。
おろしていた髪をゴムでポニーテールにして、
靴を履き替えて、ＣＤをセットした。
｢はい、お願いします｣
CHERRY BLOSSOMはかっこいい系の曲。
blossomはかっこいいっていう設定だから。
曲がスタートし、私は踊り始めた。
CHERRY BLOSSOMは桜という意味なのに、
かっこいいだなんて、とユアに言ったのを思い出した。
ーユアは分かってないよ！桜は儚くて、可愛い日本の美しい花なんだよ。
かっこいいだなんて、有り得ないよ。
あぁ、ユアが出ていった原因はそれかもしれない。
作詞作曲を手掛けるあの子に、1番言ってはいけない言葉だ。
あなたは分かってないよ、なんて。
ごめんね、ユア、私のせいで……
私はユアを思いながら一生懸命踊った。
見せ場のジャンプ。
思いっきり床を踏んで上がる。低めの天井に手が届く。
練習生の部屋は天井が低い。
私はそれで手を何度も打撲した。
私はジャンプ力と細かい動きが得意だ。
これは、SEVENTEENも得意とするし、踊りに沢山入れている。
社長がこのグループに私を入れたがった理由が分かった気がした。
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作者名：wzcl | 作成日時：2021年9月8日 16時
