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｢そうだ、このぬいぐるみ……！｣
私は急いでベッドに駆け寄り、枕元のくたくたになりかけている猫のぬいぐるみを手に取り、まじまじと見てみる。
｢私は……子供、だったの？
じゃあなんで私は……大人の姿なの……？｣
はい、作者がこの先の説明を担当します！
ー遡ること2年前の事。
広告主は虐待を受け、家から逃げ出してきた私を拾った。
｢おねーさん、Aね、はーくおとなになりたいの！
おんまみたいになりちゃくない。
だれよりもやさしー、おとなになるんだ。｣
ｺｳｺｸﾇｼ｢そっか！
Aちゃんは大人になりたいんだね。
お姉さんが大人にしてあげようか？｣
｢そんなことできるのぉ？！
おねーさんすごい！
ぱちぱちぱち〜｣
ｺｳｺｸﾇｼ｢うん！
ねえ、写真撮らせて？
このぬいぐるみあげるから！｣
｢いいよ！｣
広告主は新品の猫のぬいぐるみを抱えた女の子の髪を櫛で梳いてやり、服を着させた。
ｺｳｺｸﾇｼ｢とるよー｣
ジー…… パシャッ
ｺｳｺｸﾇｼ｢じゃあ早く大人になっちゃお！｣
｢ほんと？！
ほんとのほんとにできるの？！｣
ｺｳｺｸﾇｼ｢できるよー！
でもね、おねーさんと過ごした時間と今までの人生の記憶は無くしちゃうよ。
ごめんね。｣
｢……？｣
首を傾げると、急に目の前が真っ白になって、
○リキュアみたいに自分の体がどんどん白光りしていって、大きくなるのが分かった。
数分後。
ｺｳｺｸﾇｼ｢上手くいったね！｣
｢……｣
ｺｳｺｸﾇｼ｢あぁ、じゃあ能力だけ入れようか。｣
今度は眠くなってしまう。
広告主のお姉さんの手から放つ香り。
睡眠薬のように眠りに誘う。
｢……お姉さん？｣
ｺｳｺｸﾇｼ｢起きた！
ねぇ、写真撮らせて！｣
ジー…… パシャッ
ｺｳｺｸﾇｼ｢ありがとう。
素敵な人生を送ってね。｣
フッ
その時突然真っ暗になって、光が戻ってきた時に辺りを見回すと、そこには23歳の大人になった自分がいた。
そうして、今の25歳のAに辿り着いたのである。
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作者名：wzcl | 作成日時：2021年9月7日 7時
