5 ページ5
「あぁ!やっぱりここにいたのね!!」
「ありがとうございます。太宰さん!」
「でも、なぜ前いなかったのかしら?」
目の前にいるのは、母だ…ボクを抱きしめてくる
恐怖心がある。駄目だ。コワイ。彼以外の大人が…怖い。父もいる。
そして、多分前いなかった日というのは、彼が隠してくれた日のことだ。二人で隠れて…怖かったけど彼がいてくれただけで安心できた
太宰「いやぁ…これで一件落着ですね!」
母「ありがとうございます!彼女が"誘拐"されて探していたところなので…」
は?誘拐?…嘘でしょ?
「………」
あ…彼だ…
太宰「っ…!?魔人、ドストエフスキー!何故こんな所に」
「いえ、彼が幸せになれたなら、ボクはとても嬉しいです。」
なんで…?「シアワセ」なんてないって!話していたのに…?
太宰と呼ばれていた人が、彼に銃を向けた
『えっ…?なんで…?』
今日初めて彼の名前を知って、これからもこの日常が続いてほしいと思って…願いすぎたのかな…?もっとボクは幸せになりたかったのに
太宰「…貴方は死ぬべき人です。…3秒したら打ちます。何か遺言は?」
「…名前を教えてほしいですかね…」
『え?ボク…?ボクは、A…。』
「そうですか。ボクは、フョードル・ドストエフスキーです。今まであなたのおかけでとても楽しかったです。最後のボクの姿、ちゃんと見ていてくださいね?」
『うっ…やめて!太宰さん!!お願い…お願いだからぁ…。』
「僕といっしょに堕ちます?それもいいですね。」
太宰「…魔人、こんな小さな子にまで手を?」
『違うっ!これは、ボクの意志だ!お願いだからぁ!』
そんな声も虚しく
バンッ
太宰「…
『あっ…あっ!あぁぁぁあ!!!』
あぁ…もうだめだ…ボクは…
彼は最後までボクの中でいい人だった
5人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りお〜Rio〜 | 作成日時:2020年5月6日 2時