私はきっと【赤】

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「あ…」







校門から出ると、目の前を歩くシゲ。

…今日も自転車やないんかな。









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また一緒に帰りたいって思う自分と、

なんとなく勝手に気まずくなってる自分がおった。








悩んで、声をかけられないままでいた。









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赤「…Aやん」








でも君は振り返って、私に声をかけた。



だから私は、偶然一緒になったフリをする。









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赤「よっ」


「……おん」


赤「なんやねん、よそよそしいな！…今日も一緒に帰らん？」


「…なんや、今日も歩きなん？」









結局いつも通り素直になれず、はぐらかすようなことを言ってまう。

ほんまは、誘われて嬉しいくせに。









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赤「…また一緒に帰れるかな思って」


「え…」


赤「あー、ほら！歩きのほうがいっぱい喋れるやん」









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なにそれ…。私のことやって期待してもええの？

ずっとドキドキして、心臓がうるさい。





自分で言ったくせに、少し顔赤くしとるし。

そういうところは、昔から変わらへん。









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" せやから、一緒に帰ろうや "









その一言で、胸がいっぱいになった気がした。









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