不良と怪談２ (ページ13)

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校舎裏の神社３０ページ13

蘭

『いきますよ...』

Aちゃんは、ボールペンを片手で持って先の方を指一本で触りそのまま....

バキッと音を立てて折った。
指は触っただけで、曲げたりせずに本当に只々触っていただけ。

「え...」

Aちゃんは、折れて落ちたボールペン先を拾っていながらオレに言った。

『この事は、ウロには黙っててください。
可能なら竜胆さんにも内緒です』

「分かった♡」

オレは即答した。なんでかって？
好きな女がお願いしてんだぞ、それもオレとAちゃんだけの秘密とかイケナイ事をしてるよーで、ゾクゾクすんだろぉ？♡

鼻歌を歌ってスキップしたい程に、テンションが爆上がりながら歩いてると保健室に着いた。

「さ、ちゃっちゃと終わらせよーぜ♡」

『そうですね』

保健室に入って、カメラのテープを交換しているAちゃんを眺めていると、突然Aちゃんが振り返って例のベットを見つめ出した。

夏だってのに、上着を羽織りたくなるほどさみぃな...

「A、蘭くん、聞こえますか」

『聞こえてる』

出る前に渡されたインカムから、ウロの呼ぶ声が聞こえた。
Aちゃんは、ベットから目をそらすことなく返事をした。

「保健室の温度が急激に下がっています」

『だろうな。夏だっていうのに、喋ると白い息が出てくる』