不良と怪談 (ページ9)

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ひきこさん８ページ9

A

『...それで武道の後ろにいる、あの子達は誰かな』

武道の後ろにいる男の子達を、一度見て武道に問いかけた。

「えっと、俺が所属してるチームの人達で...」

「ねぇねぇ、おねーさん！！おねーさんって何者？
ひきこさんって幽霊なんでしょ！？」

なんだこのピンクゴールドの髪の毛...
すごくグイグイくるな。

『...武道のイトコだけど？』

「Aっ！」

あ、ウロやっと来た。

『それじゃあ... 武道と他の人たちも、もう変な事に巻き込まれないといい。
特に、ピンクゴールド君と黒マスク君は武道と一緒で変なのに好かれそうだ』

背を向けて神社の階段を降りる時に、ある事を思い出して振り返った。

『武道、このまま帰るなら叔母さんに伝えといて欲しいんだけどいいかな？』

「え？あ、はい！」

『今日はまだやる事があるから、事務所に泊まるって言っといて。
明日の晩御飯までには帰るから』

「わ、わかりました！！Aさん、お仕事頑張ってください！」

『！うん、ありがと』

今度こそ、階段を降りてウロが車を停めた場所まで来た。

「あの武道って男の子が教授の親戚の子ですか？」

『そうだよ。それより、私が倒した悪霊はひきこさんって呼ばれているらしい』

車に乗りながら先程のことを話した。

「ひきこさん...ですか」

『帰ったら調べてみる。なんたって、日本に来て初めての心霊現象だしね』