校舎裏の神社14 ページ46
A
とりあえず、竜胆さんを例の席とは別の席に座らせて落ち着くのを待った。
蘭さんは思う存分笑ったのか、机に突っ伏している竜胆さんをツンツンしていた。
『...落ち着きましたか、竜胆さん』
「あぁ...」
『もう一度聞きますが、例の席で足を掴まれましたか?』
「...」
言葉にしたくないのか、首を縦に振った。
『分かりました。では、詳しく聞きたので後で話してください』
「分かった...」
「竜胆、ガチで元気なくしてんじゃん」
「っ!兄ちゃんのせいだからな!?」
「ん、ごめんなぁ〜?」
「『(絶対、悪いと思ってない)』」
「そんじゃ、次行くぞ〜♡」
「...Aちゃん行こ」
『竜胆さん大変ですね』
先頭歩く蘭さん、その後ろを私と竜胆さんで歩いて行く。
一旦、靴を履き替えるため2人と分かれた。
私が職員玄関で靴を履き替えた時には、2人が丁度コチラに着いた。
『今更ですが、おふたりとも学校から出ていいんですか?』
「ホントに今更じゃん、ウケんね♡」
「別に良いんじゃね?」
『...そうですか。裏門って何処にあるんです?』
「裏門はこっちね〜」
蘭さんと竜胆さんに、腕ではなく手を繋がれた。
別に気にしないが日本人シャイってのは、嘘だなって再認識した。
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作者名:雛乃 | 作成日時:2021年10月28日 17時