不良と怪談 (ページ43)

今日:8 hit、昨日:9 hit、合計:23,106 hit

校舎裏の神社１１ページ43

A

どうするか、と悩んでいると背後に気配を感じた。

『誰かは分からないが、後ろに立つのはやめてくれませんか』

「あはっ♡成宮ちゃん、良く後ろにいるって分かったな〜？」

この声は屋上にいた灰谷さんじゃないか。
もしかして、保健室の噂を知ってるか？

くるっと後ろに振り向き、灰谷さんの目を見ながら問い掛けた。
あれ、灰谷蘭さんだけじゃなくて灰谷竜胆さんもいた。

『灰谷さん...』

「灰谷じゃなくて、名前で呼べ〜？」

「オレらの名前も知ってんだろ？あ、あとお前...なな名前は？」

図々しいな、この兄弟。弟の方はなぜ吃る？

『...Aです、成宮A。
それで蘭さん、竜胆さん。お2人は保健室の噂を知ってますか？どこのベットが一番気配を感じるとか』

「Aちゃんなぁ♡んで、噂だっけ〜？なんか聞いた事あるかも、竜胆知ってる？」

「(Aちゃん！顔も美人で名前は可愛いとか、最強かよっ！！)」

「おーい、竜胆？」

蘭さんが竜胆さんの肩を掴み、ゆさゆさと揺らしてるとハッとしたと思ったら、なに！？兄ちゃん！！？って大きな声で言ったのは少し驚いた。

「うぉ、急におっきな声出すなよ。Aちゃんも驚いてたぞ〜」

って、ゲラゲラ笑いながら言う蘭さんにイラッとしたのは仕方のないことだと思う。