36話…実行。 ページ37
グリム「やい、バケモノ！
コ、コココッチなんだゾ！」
顔のない怪物「グルルルル……
ガエレェエエエェエエエエエエ！！！」
グリムの誘いに矢張りバケモノは食いつき、こちらに向かってくる。
グリム「ギャッ！来た！A〜！」
「こっちよバケモノ！ここまで来なさい！」
顔のない怪物「グルッ！？コッチニモ…ドロボウ……
ワダサヌ……オデノ……オデノ！！」
グリム「ぴゃっ！あんなパンチ当たったらひとたまりもねぇんだゾ！」
「そうね。気をつけながら、なるべく洞窟から引き離すわよ。」
顔のない怪物「デテイケ！デテイケ！！」
グリム「だいぶ洞窟から離したんだゾ！」
「今よっ！！」
エース「オッケー、お任せ！いくぜ、特大突風！」
グリム「アーンド・グリム様ファイアースペシャル！
ふな”〜〜〜〜〜〜っ！」
顔のない怪物「グアアアア！！？」
まずはエースとグリムの、【あの時】見せられた突風と炎の魔法。
あの時はただ喧嘩していて、グレート・セブンを焦がす結果となったが、今となれば話は別。
まだ決定打には欠けるが、それでもバケモノの足止めには効いたみたいだ。
エース「どーよ！グリムのショボい炎も、オレが風で煽ってやればバーナー並みの火力だぜっ！」
グリム「ショボくねーっ！
ほっんとにオマエ、一言多くてムカつくんだゾ！」
「炎の竜巻でモンスターが怯んだわ。
今がチャンスよ！」
デュース「落ち着け……よく狙うんだ…
俺が知る中で一番大きく……重たい……
いでよ、大釜！」
顔のない怪物「グアアッ！？」
グリム「やった！上手くいったんだゾ！」
決定打に欠ける。
だから、どうしたと言う？
ならば、その欠けるものを継ぎ足せばいい。
そう、デュースの大釜。
それはその欠けるものを補える程のものだ。
どれも単純な魔法だが、継ぎ合わせればそれなりのものとなれる。
そう、弱くたっていい。
仲間がいれば。
「……それを教えてくれたのは円堂……貴方達だったわね。」
エース「円堂？誰それ。」
「……なんでもないわ。気にしないで。」
エース「……？」
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作者名：雪月 葵 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/862c35d2fa3/
作成日時：2022年3月29日 22時
