1039話…閑話休題。 ページ37
雷門「「「………」」」
秋「そんな…こんな事…」
リカ「あんた…なんで殺したん…」
ナツキ「…あの頃の僕は、姉上こそが全てでした。
姉上の絶望の為ならば、自分の絶望すらも捧げる。自分の親友すらも、殺せる心境でした。」
リカ「親友や…なかったん…？」
ナツキ「親友でしたよ。最高の…親友でした。
でも、姉上の為だったんです。」
何とか僕は、冷静を保とうと、表情を悟られまいと、下を向き淡々と答える。
だけど、久々にこの過去を見たからか…【絶望】ではなくなったからか
リリィと壱馬の温もりを思い出し、涙がどうしても溢れてしまった。
豪炎寺「ナツキ…」
ナツキ「…もし僕の親友などになって無ければ、二人は生きていられた。
リリィは夢を叶える為に、希望ヶ峰学園に通い続けられ
壱馬も才能が開花し、前よりも胸を張って生きられたかもしれない。
それを、僕の親友になったことにより、摘んでしまったんです。
僕が全て、いけないんです。」
涙は止まることを知らず、溢れ続ける。
後悔しかなかった。
いくら友人に恵まれようと、無視をし続ければよかった。
彼らの優しさに甘えなければ、こんな事にはならなかったのに。
すると……
ナツキ「…！！」
円堂「大丈夫だ、ナツキ…。ナツキは、悪くない…。」
円堂さんが、僕を抱きしめた。
円堂「勿論、Aを責めることも出来ないけど、ナツキがそこまで背負い込まなくていいんだ。
あの頃のナツキにとって、Aは何よりも大きな存在だった…。だから仕方なく、こうしたんだろ？
なら、ナツキは悪くない。
きっと、リリィも壱馬も、そう思ってる。だから泣くな…。」
ナツキ「円堂、さん…」
嗚呼、なんて優しいんだろう。
円堂さんの言うように、雷門の誰もが、僕を責めなかった。
寧ろ、哀れむように、一緒に涙を流してくれていた。
ナツキ「……ありがとう、ございます…」
そう返すのが、やっとだった。
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雪月 葵(プロフ) - にゃふさん» コメントありがとうございます！最近更新できてないですが、なんとか更新していこうと思いますので、これからもよろしくお願いします(*^^*) (2021年1月13日 20時) (
レス) id: 4a7e7ee4c6 (このIDを非表示/違反報告)
にゃふ(プロフ) - このシリーズ大好きです！更新頑張ってください! (2021年1月9日 23時) (レス) id: 2c9f18fc80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪月 葵 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/862c35d2fa3/
作成日時：2020年10月23日 23時
