1038話…冷たいのは現実か、その銃か。 ページ35
姉上に着いていくと、そこには……
手足を壁にナイフで固定されていた、僕のもう一人の親友…壱馬だった。
汝月「壱馬…なん、で…」
「この子も、汝月のお友達だったわよね。
この子ね、どうやら人より勘が鋭いみたい。というか…才能が開花する前だったのね。
この子の才能は、超小学生級の探偵。だから、この場所がわかったみたい。」
壱馬「……ナツ、キ…」
「さっきのリリィって子を助ける為に、乗り込んだみたいだけど…残念だったわね。
私の前では探偵なんて無力なのよ。」
苦しそうにしている壱馬。
だけど、そこである疑問が浮かんだ。
リリィの事は即殺していたのに、何故壱馬は殺さずに、こんな風に磔にして、生かしているのだろうと。
「なんでこの子はすぐ殺してないのか。そう考えているのね。」
汝月「……はい。」
「リリィって子は、私が殺した。」
壱馬「っ…！このっ…！！」
「だからね、この子は貴方が殺すの。汝月。」
汝月「え…」
「大丈夫。この子を殺したところで、貴方の罪は変わらない。
そして、そんな罪を背負っていようと、私は貴方を愛し続ける。
だから、心配しなくていいのよ。さあ。」
姉上から、リボルバーが渡される。
僕がいつも愛用しているものだ。
いつも使っているというのに、それを受け取った時、いつもより重く、冷たいと感じた。
それは、知り合いを殺すからなのか。友人を、親友をこの手で殺さなければいけないからか。
壱馬「ナツキ…やめろ…俺ら、親友だろ…？」
汝月「……」
壱馬「ナツキ…お前は、洗脳されてるんだ…この女に…目を覚ませ…！」
汝月「……」
壱馬「ナツキ…お願いだ…殺さないでくれ…」
そんな彼の願いも虚しく
ぼくは
ひきがねを
ふるえるてで
ひいてしまった。
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雪月 葵(プロフ) - にゃふさん» コメントありがとうございます！最近更新できてないですが、なんとか更新していこうと思いますので、これからもよろしくお願いします(*^^*) (2021年1月13日 20時) (
レス) id: 4a7e7ee4c6 (このIDを非表示/違反報告)
にゃふ(プロフ) - このシリーズ大好きです！更新頑張ってください! (2021年1月9日 23時) (レス) id: 2c9f18fc80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪月 葵 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/862c35d2fa3/
作成日時：2020年10月23日 23時
