1029話…案内。 ページ26
リリィ「あ、な、ナツキくん！」
汝月「…なんですか。」
リリィ「学校、案内するよ。まだ何処が何かも、わかんないでしょ？」
汝月「……(ここで知ってる、と言ってしまえば、何故知っているのかという話になり、面倒そうですね…)
…お願いします。」
リリィ「！う、うん、任せて！
じゃあまず、体育館だけど…」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
リリィと汝月は、一通り学園内を歩き回った。
初等部で使う場所だけだが。
だが、リリィは何を思ってか、最後に希望ヶ峰学園高等部が見える場所まで連れてきた。
リリィ「ふぅ。歩き回って疲れちゃったね。
あ、あそこにベンチあるから、そこで休憩しよう？」
汝月「…はい。」
リリィ「あそこ、見える？」
汝月「？」
リリィ「希望ヶ峰学園高等部…本科だよ。
あそこにはね、本当に才能がある人達しか行けないの。
いくら初等部からいるって言っても、学園からスカウトを受けなきゃ、入学出来ないの。」
汝月「…そんなこと、知ってますよ。それがどうかしたんですか？」
リリィ「…私ね、親がいないの。」
汝月「え…」
リリィ「あ、生きてはいるんだけどね！
でも…私、捨てられたの。」
汝月「……」
リリィ「きっかけは些細なことで、欲しい物を強請って怒られたの。
それが始まりで、お母さんは機嫌が悪い時、私を殴るようになったの。
でも…腕だけは避けてくれた。なんでか分かる？」
汝月「…才能に関わることだったから、ですか？」
リリィ「そう。私の才能は、超小学生級のバイオリニストだったから。
お母さん、私の才能に理解ある人だったの。でも……
お母さんが私にしてたことがバレて、私とお母さんは離れ離れになっちゃった。」
汝月「ですが、それがどうやってこの学園へ？
初等部や中等部は、学費が高いはずじゃ…」
リリィ「おじいちゃんとおばあちゃんが、払ってくれてる。
でもたぶん…その内、私はこの学園から出ていかなきゃ行けないと思ってる。
おじいちゃんもおばあちゃんも、そんなに長く生きられないから…。」
汝月「……」
リリィ「でも私は、必ずここに戻ってくる。
高等部で、スカウトされて戻ってくるって。」
汝月「…そんなに、才能はいいものですか？」
リリィ「勿論！だって、才能は神様に愛されてる証拠だよ！」
汝月「どんな才能であっても、ですか？」
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雪月 葵(プロフ) - にゃふさん» コメントありがとうございます！最近更新できてないですが、なんとか更新していこうと思いますので、これからもよろしくお願いします(*^^*) (2021年1月13日 20時) (
レス) id: 4a7e7ee4c6 (このIDを非表示/違反報告)
にゃふ(プロフ) - このシリーズ大好きです！更新頑張ってください! (2021年1月9日 23時) (レス) id: 2c9f18fc80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪月 葵 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/862c35d2fa3/
作成日時：2020年10月23日 23時
