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忘れられない、高校の卒業式。
式を終え、グラウンドで別れを悲しむ生徒をかきわけ、俺はある女の子を探していた。
｢A！｣
振り返るA。
少しくせっ毛の長い髪が揺れる。
これで別れかと思うと涙が出そうになるのを必死にこらえる。
｢その…仲良くしてくれてありがとな…｣
｢こちらこそ！楽しかったよ｣
二人の間に弱い風が吹き抜けた。
桜が少し風に乗って舞っている。
｢三月くんが…｣
照れたように笑い、少し下を向く。
｢三月くんがアイドルになったら教えてね。応援してるよ！｣
3月上旬。まだ残る２月の寒さを感じる
｢おう！絶対、アイドルになるから。待ってろよ｣
絶対、アイドルになるから。
その時は
俺の想いを
聞いてくれー
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作者名：りあん | 作成日時：2016年10月3日 14時
