＿１５＿ ページ17
「壱馬」
放課後、久しぶりに臣さんに話しかけられた。
だいたい車が迎えに来るまでは北人や翔吾と一緒に居たけれど、今日はどちらも早くに帰ってしまった。
北人にプラチナ宣言をされてから1週間ほどたった。
あれからはいびられることはなく学校生活を送ることができている。
相変わらず翔吾は学校に来たり来なかったり。
それはプラチナだった青山陸という人の家に仕えていてるからだと言う。
「臣さん」
俺が名前を呼んで返すと臣さんは端麗な顔で微笑んだ。
そして目で着いてこい、と合図されて案内されたのは救護室。
「･･･学校は慣れた？」
「今は落ち着いてます。勉強は北人が教えてくれるし･･･なんとかできてます」
「そうか」
臣さんは俺の隣に腰をかけた。
2人分の体重をかけてもこのベッドは軋む音は出さなかった。
今の状況は俺がこの学校の転入日に教室を抜け出したことを思い出す。
そしてその後この場所で臣さんにすがって泣いてしまったんだった。
そのことを今になってちょっと恥ずかしくなってきたし、なぜかどきどきしてしまって俯く。
「･･･壱馬」
「はい･･･、っ！？」
臣さんに顔を向けた瞬間、顎をつかまれてキスをされていた。
待って、なんて言葉を発しようとすると開いた口の間から温かいものが侵入する。
それが臣さんの舌だと言うことに気づくまでには、散々に口内を蹂躙された後だった。
「･･･ぁっ、ぅんっ･･･、はぅ、っ･･･！」
そしてそのままベッドへ倒された。
やっと濃厚なキスから解放されて、ぼぅとする頭で今起きている状況を理解しようとしても出来なかった。
「ぉ、みさん･･･なん、で･･･？」
「もう、誰にも渡したくない･･･。絶対に」
俺に覆い被さる臣さんの表情は、今まで見たことがないくらい切ないものだった。
いつの間にか臣さんの手は俺の上着からシャツと、ボタンを外していく。
そして熱い手が自身の胸に当てられた。
そこはちょうど心臓の上。
ドクンドクンと臣さんへ鼓動を伝えていると、臣さんに命を握られているような錯覚に陥る。
「！っ･･･、ぁっ」
ふいに胸板に臣さんの唇が落とされる。
いよいよこれはまずいと思い切って手を掴んで顔を上げた臣さんと視線を合わせる。
「･･･や、嫌です･･･！！」
臣さんは涙を流していた。
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AiRI(プロフ) - 体調には気おつけて頑張ってくださいね！更新楽しみにしています！ (2020年8月4日 21時) (
レス) id: 5b08b0da4b (このIDを非表示/違反報告)
ライム(プロフ) - 頑張ってください\(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2020年8月1日 23時) (レス) id: 73c5786c3d (このIDを非表示/違反報告)
ライム(プロフ) - この小説大好きなので、更新待ってます！ (2020年6月30日 7時) (レス) id: 73c5786c3d (このIDを非表示/違反報告)
AiRI(プロフ) - 更新楽しみにしています！これからも頑張ってください！ (2020年6月30日 7時) (レス) id: 5b08b0da4b (このIDを非表示/違反報告)
ライム(プロフ) - 勝手にすみません。もうお話更新なさらないんですか？ (2020年6月5日 17時) (レス) id: 73c5786c3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいんしゅ | 作成日時：2020年3月1日 15時
