一般枠の。 ページ4
結論。私と同じ一般枠の子はとても誠実な人柄だった。
マシュを見つけたと同時に目に入った1人の青年。
見方によっては少年とも言える。
彼の名前は藤丸立香。何でもこのカルデアに入った瞬間気を失って、さっき目を覚ましたらしい。
フォウさんの目覚まし付きで。
基本的にマシュ以外に懐かないあの怪(?)生物が人に近づくのはかなり珍しい。
よっぽど藤丸くんの事が気に入ったみたいだった。
ちなみに私は懐かれてない。威嚇はされないから嫌われてる事は無い…と思う。
閑話休題。
とりあえず藤丸くんの体調を考えつつ、回廊の一部に置いてある長椅子に3人で座る。
ブリーディングまであと15分くらいしかないけど……まぁここからだと会議室まではそう遠くないから間に合うと信じておく。
「おや?マシュじゃないか。またカルデア内を散歩かい?」
「はい。そんなところです。」
『そう言う貴方も大丈夫ですか?レフ教授。オルガマリーさんの傍にいなくて』
私達の前に立ち止まったとある男性。
オルガマリーさんが最も信頼するレフ・ライノール教授。
その腕は確かで、このカルデアには必要不可欠な存在。
だからこそ、彼にはここではなくオルガマリーさんの近くにいてほしい。
あの人は情緒が少し不安定だから。
「あぁ、そろそろ行こうと思っていた頃だ。それにしても、マシュが自分から他人に話しかけるなんて珍しいな」
「なんと言いますか…先輩は、とても人間らしいので」
「に、人間らしい…?」
マシュの思わぬ返答に藤丸くんは困惑。
でも私には分かる気がした。
人並みに優しくて、人並みに明るくて……
人並みに利己的で。
彼ほど人間味のある人はカルデアには居ないだろう。
強いて言うなら、何処かのロマンチストな医療部門のトップの人くらい。
私はそこまで人間らしさは無いと自覚しているから、マシュの言う項目には当てはまらない。
育った環境が環境だ。
家族を亡くし、宛のない私は傭兵として戦いの世界に赴き、場合によっては殺める所も厭わない。
その中で、普通の生活なんて出来るわけがない。
だから私は、こうも中身が希薄な人間になったのかもしれない。
「…ほんっと。何で私の世界はこうも……」
色が無いのかなぁ。
誰にも聞こえない声で、小さくぼやいた。
────
藤丸くんは素晴らしい。
素直に尊敬。
そして早くオルタニキを出したい。
夢主レイシフトさせたい。
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優香(プロフ) - 続き待ってます! (2017年11月7日 10時) (レス) id: 1b9dbdcaf8 (このIDを非表示/違反報告)
朔音(プロフ) - はじめまして!オルタニキが出るのを楽しみにしています! (2017年6月10日 20時) (レス) id: 13dfc6e866 (このIDを非表示/違反報告)
佐折(プロフ) - クーさん好きさん» ありがとうございます。頑張らせていただきます!私もオルタニキ出したくてウズウズしてます…笑 (2017年5月23日 22時) (レス) id: 49f58eda35 (このIDを非表示/違反報告)
クーさん好き - 更新頑張って下さい、早く自分も、オルタニキ見たいです。 (2017年5月23日 0時) (レス) id: 1d7af3715b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐折 | 作成日時:2017年5月14日 23時