年上彼と同居始めました。R.Y

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只今、夜の8時




山田さんは、ちょっと出掛けてくると言って私を残し、1人で出て行ってしまった。









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テレビの音だけ響いたリビング




周りを見渡しても誰もいない。









ソファの上で小さく蹲り、目を瞑れば
思い出すのはお母さんの事。




お父さんはいるけど、行方が分からない為、お母さんと似たようなもの。









辛くて、悲しいはずなのに
目の前で息を引き取ったお母さんを見ても









何故か、涙は出なかった。









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私の今の感情はなんて名前なんだろう。









そんな事を考えていると、ガチャ…とリビングのドアの向こうから音が聞こえ、




音のした方をじっと見つめていると
ドアノブが下に下がり、｢いい子にしてたー？｣と帰ってきた。









『…おかえり、なさい』

「明日学校だよな。そろそろ風呂入って来な」




声が小さくて聞こえなかったのか、返答はなく違う話題に。









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長居しちゃ悪いと思い急いで出ると
私に気付いた山田さんが近付いてきた。




「風邪引くよ？」

『あ…、ドライヤーがどこにあるか分からなくて』

「あー、教えてなかったな。悪い」




そう言って、ドライヤーを持ってきた山田さんは私を足の間に座らせて、

そのまま私の髪を乾かし始めた。









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誰かに髪の毛を乾かしてもらうなんて
久しぶりで、温かくて何故か安心する




『………』

「…？Aちゃーん？」









いつの間にか寝てしまった私は、




次の日、目が覚めると
山田さんと2人でベッドで寝ていた。









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