3.別に君のことなんて考えてなんかいないさ ページ3
みなさん、こんにちは。時雨御影です。
放課後いつものように屋上でギターを弾いていたところ、今日転校してきたいう桃瀬彩人…いや、
歌い手のshikiさんに一緒に歌わないかと誘われ、というかほぼ強引に歌うことになり、
今に至る。(俺もshikiさんの歌聞いたことあったし、
嬉しかったんだけどね)
…だがしかし。
先程から運動部の練習声が響く北棟に連れていかれたっきり、shikiさんは俺の隣でずっと耳を済ませたままだ。
「…あの、shikiさん」
「あ？その名で呼ぶな。バレんだろ。」
え
「あっ、もう〜、僕らは親友なんだからさっ、彩人って呼んでよ〜！」
…………人間って、いろいろあるんだなぁ〜
本性くっっそ怖。地声ひっく。
てか親友？はっっっや。けど…
「は、し、親友？/// んなわけねーだろ…//
俺と、その……彩人、が？//
……そんなに言うなら仕方ねぇな、彩人って呼んでやるよ！//」
「僕１回しか言ってないんだけど。」
断じて俺はツンデレではない！
「てか彩人、お前さっきからずっと耳すませて何してんだよ、帰らねーの？」
そう、それが聞きたかったんだ。
この高校は『特進科の東棟』『普通科の西棟』『芸術科の南棟』『体育科の北棟』の4つにわかれていて、俺は勉強が得意で普段は東棟で授業を受けている。
彩人はたぶん…、南棟。それなのにほとんど関わりのない北棟の廊下に潜んで、運動部を眺めているのだ。
「んも〜、みーくんっておバカ？僕は今黄色の子を探してんのっ！さっきからみんなの暑苦しくて今すぐにでも消してやりたいくらいのクソみたいな声に混じって、1人だけ黄色い声が聞こえるでしょ？言われなくたってわかるでしょっ！」
いやわかんねーよ。あと口悪くね？？？
え、ぶりっ子が激しくない？？？
「今僕のことぶりっ子って思ったでしょ。
この世の中渡ってくためにはこんくらいせなあかんのだよ。」
しかも心読めちゃうの？？？？？？
やばいじゃんエスパーじゃん。
「いや…うん、わかった。」
「わかってんの？？？」
わかってないけどわかったよ。
「あ、ほら部活終わったよっ！
行くよみーくんっ！いっそげ〜！」
「え、あ、おう…！」
なんかペースに乗せられるんだよなぁ…
ーーーーー
「ほらみーくん、あの人！めっちゃ黄色っ！」
いやだからわからんて…
「よーしっ、突撃っ！」
「え、ちょ突撃すんの！？」
「そのために来たんじゃん☆」
……ったく、ついてくしかねーか…！
4.いやでもちょっと本当は考えてたかもなんて→←2.昨日もずっと暇で1日満喫してました
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作者名：あやぺちーの | 作成日時：2019年4月19日 0時
