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別に…忘れられるのなんて、慣れてるのに…。
「近くで見ると…すごく綺麗な目、してるね」
「え？」
綺麗？
ヴァンパイアの俺の目が綺麗だって？
「赤い色…すごく綺麗」
そう言って、俺に顔を近づけてくる。
「俺のこと、怖くねぇの？」
「…怖かったけど、今は怖くない」
え？
「おなかすいてるの…？」
口元についた女の血を拭きながら聞いてくる。
すいてるけど…好きで飲んでるわけじゃない。
「逃げるなら、今のうちだぜ」
張りつけにした手を解放した。
「名前は…？」
聞いても、忘れるくせに。
「…宏光」
「…ひろ。俺の血、吸っていいよ？」
首を傾けて、俺の前に曝け出す。
何だ…この甘い匂い。
今までに嗅いだことのない…良い香り。
頭が…クラクラする。
「…飲んで、いいのか？」
「うん…いいよ」
首に手を添えると、体が震える。
「い…痛いのやだ(´;ω;｀)」
「最初だけだから」
多分…。俺は噛む側だから、分かんねぇ。
「優しくして」
そう言って、ギュッと目を閉じるそいつ。
「なぁ…名前、何て言うの？」
「…太輔」
「たいが…俺を忘れても、俺は、たいのこと忘れないから」
口を開けて牙を出した。
うなじに手を置いて、引き寄せる。
カプッ。
「んんっ」。
ジュルルル。
その血の甘さに驚く。
初めて…血が美味しいと思った。
ジュルル。
「んああぁっ、はあぁんっ」
血を吸ってるだけなのに…何だよ、その声。
牙で血を吸い上げながら、舌で傷口をペロペロ舐めて、痛みを軽減させる。
「んぁっ…はっ…気持ちい…っ」
気持ちいい？
血を吸われることが？
力が抜けて、その場に座り込むたいを追いかけて、俺も膝をついた。
血を吸うと、魚みたいに体が跳ねるから体重をかけて押さえつける。
ジュルルル。
「ああぁんんっ、もっと…っ、もっとぉっ」
美味い。
甘い…頭が麻痺して、薬みたいに、病みつきになる。
なんで、こんなに美味いの？
なんで、俺の名前を聞いた？
嫌だ。
俺のこと、見てくれよ。
皆、俺のこと忘れるんだ。
誰か…一人でいい。
俺を見ろよ。
忘れないで。
牙を抜くと、ガクッと力が抜けて気を失うたい。
掬うように腕の中に抱きしめた。
「嫌だ…っ、たいっ、目覚ませよっ」
涙が頬を伝う。
「俺を…忘れないでくれっ」
お願いだから…。
「俺を…一人にすんなよっ」
胸に耳を押し付けて、心臓の音を聞きながら…泣いた。
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きらら - すごい遅れましたすみません！私は元気ですよんおっ！ほんとですか！？でも体に気をつけてくださいね！ともみさんの作品大好きです！ (2019年4月8日 16時) (
レス) id: 81f6f5054e (このIDを非表示/違反報告)
kmf2kkrtmm(プロフ) - きららさん» きららさん♪元気ですか？ｗｗ私は元気です( *´艸｀)懐かしい作品を更新しました（*´∀｀*）おめ・がは公開中ですよ〜。あまり間を空けないように頑張ります〜♪♪ (2019年3月22日 7時) (レス) id: 0bbb450268 (このIDを非表示/違反報告)
kmf2kkrtmm(プロフ) - ヒロロさん» こちらも去年の作品を更新か〜ぁ。まぁ、よくこれだけ放置できたな、私ｗまほままさんもヒロロさんも、谷間を気にするんだからｗｗ今のとこは…ない。後で、予告した通り、兄弟間での奪い合いかなぁ。フラグは…悩んでるｗ (2019年3月22日 7時) (レス) id: 0bbb450268 (このIDを非表示/違反報告)
きらら - あらお・め・が・ですか！新しい感じの小説ですね！いやー楽しみです！ (2018年11月9日 22時) (レス) id: 785ae4dbab (このIDを非表示/違反報告)
ヒロロ(プロフ) - あっ！そうなんだ、ありがとう(*´艸` )なら、安心して読んでいくね〜♪だんだん姫のことが分かってくるねっ！薬が必要なのね…←意味深 ドキドキだぁ(*´艸` ) にしても、兄弟で取り合いあるかもなのヤバイよ〜！イケメンじゃん2人とも！ww (2018年10月25日 22時) (レス) id: ea60697d88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ともみ
| 作者ホームページ：http://yaplog.jp/kmft2_kitafuji
作成日時：2018年7月12日 7時
