触らない痴漢 -北藤-

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〜太輔Ｓｉｄｅ〜

俺の名前は『藤ヶ谷 太輔』。

聖星(せいじょう)高校１年。

高校は電車で通ってるんだけど…何だろ。

背後に感じる気配。

でも、振り返る勇気がない。

耳元で感じる荒い息遣い。


うぅ…気持ち悪い(´;ω;｀)

プラス電車の揺れにも酔って、いつも駅を降りたら、しばらくベンチで休憩。

そんな毎日に疲れていたある日。


「あれ？藤ヶ谷？」

同じクラスの北山が、声をかけてきた。

「え？同じ電車に乗ってた？」

知った顔を見つけて…気が緩んだ。

「のわっ!?藤ヶ谷!?え、なんでっ!?」

不覚にも…北山の前で泣いてしまった。

周りから注目を浴びる。

すると…すごい勢いで抱き締められた。


そう…小っちゃい北山に。

駅の…ホームのベンチで。

「見せもんじゃねぇんだ。散れ(#^ω^)」

北山が毛を逆立てて、野次馬を威嚇して蹴散らす。

頭を撫で撫でしてくれるけど…俺よりちょっと身長が低い北山。

背中を攣らせて、腕をプルプル振るわせながら、抱きしめて、頭を撫でてくれるｗｗ

高校生にもなって泣くなんて…しかも、男(＞_＜)

「き、北山…も、もう大丈夫」

腕から抜け出そうとしたけど、離してくれない(´;ω;｀)

「ダメだ。まだ、泣いてんだろ。見えないように隠してんだ」

「え…でも、隠しきれてないよｗｗ」

「多少は隠れてんだろっ(*ﾉωﾉ)」

「ふふふ( *´艸｀)…ありがとね、北山」

「大人しく泣いとけ。泣き止んだら、説明してもらうからな」

心地いい声と安心感。

言葉は乱暴だけど…優しい北山。




ホントは…体が震えてたの、バレてたのかも(*ﾉωﾉ)

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