ボーダーライン -北藤-

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藤ヶ谷のことは分からなくていい。

あいつを分かってるのは俺だけだから。

「じゃあ、リーダーの話はこれでおしま〜いｗｗ」

ゆるふわの玉の言葉で、お開きになった。


皆と別れて楽屋を出ると、携帯が鳴った。

相手は巽さん。

「もしもし。今出ました…って、巽さん。泣いてます？」

『藤ヶ谷さんが…っ、ずっと車で泣いてるんですっ』

「すぐ行きます」

マネージャーが営業で来れない代わりに巽さんの車に乗せて貰うことになってたんだ。

１Ｆに降りて裏から外に出ると、すぐ目の前に巽さんの車。

ドアを開けると、先に乗っていた姫が俺を見た。

「ひろ〜っ(´;ω;｀)」

……苦笑

無言で隣に座って肩を抱き寄せる。

なんで、こんなに不器用かなｗｗ

カメラがないんだから、素直に言えばいいのに。

メンバーなんだからさ。

「な、何かあったんですかっ！？」

巽さんに聞かれた。

少クラの『あばけ！ＳＰ』でリーダーの話を振られたいきさつを話した。

「リーダーは…いらないっ！いらないの…っ」

そればかり繰り返す姫。

「ああ。分かってるよ」

「ニカ…怒ってたっ。皆も…っ」

「大丈夫だよ。フォローしたから」

「あの話は…っ、その場で集まったメンバーの中で決めただけだもんっ」

やっぱりなｗｗ

「ひろが頑張ってるのは知ってるっ！だからっ、指名しなかったっ」

「分かってる。姫は、俺がリーダーに指名されると頑張るの分かってるから、そんな辛い事させたく

ないから、リーダーはいらないって言ったんだよな」

分かってるよ。

「ごめんなさ…っ(´;ω;｀)」

「なんで、謝るんだよ。姫は悪くない。大丈夫だから」

少しずつ、姫が落ち着いてきた。

「巽さん。車、出してもらえますか？」

「はいぃっ(´;ω;｀)」

おや。

巽さん…姫からのもらい泣きがまだ、治まらないらしいｗｗ

「運転、お願いしますｗｗ」

「気を付けますぅっ」

姫の肩を抱いて、巽さんの運転に揺られながら、何とか無事に着いたｗｗ

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