キス限定 -藤北-

＊ ページ18

普段は、俺が世話を焼くんだけど、肉に関しては違う。

全部、自分で焼いて、満足した焼き加減のお肉を俺に盛ってくれる。

だから、立場が逆転して俺は見てるだけ。傍観者ｗｗ

「ひろ。野菜も焼いてよ」

「お肉が先っ！」

え〜。

さっきからお肉ばっかり…(´;ω;｀)

すると、ひろが肉の部位について語り始めた。

え〜…苦笑

どこの肉が上手いとか、どこの肉が一番脂がのってるとか…。

それは何？

俺の買ってきたお肉に文句を言ってるの？(#^ω^)

「ねぇ、ひろ」

「何？」

「そのお肉の部位講座は、俺に対して文句言ってる？」

「え？」

「俺の買ってきたお肉達に、お前は美味しくない、今日の気分じゃないってイジメてる？」

「なっ、違うよ！」

「そんなに、ここにいるお肉達以外のお肉を褒めたら、この子達、泣いちゃうよ？」

肉汁という涙をねｗｗ

「そんなつもりない…っ！ごめんね〜？(´;ω;｀)」

ひろが目の前で焼かれてるお肉達に頭を下げる。

俺は、隅っこで自分の野菜を焼き始めた。

だって、ひろが焼いてくれないからｗｗ

お肉も食べるけどｗｗ

「ひろ。野菜も食べないとダメ。ほら、キャベツにお肉巻いて、野菜も摂って」

「は〜い」

「ひろってさ…」

「ん〜…ﾓｸﾞﾓｸﾞ」

モグみつだ( *´艸｀)

「その体は何でできてるの？」

答えは決まってるけど。

「肉っ！」

だよね〜…苦笑

大好きだもんね〜…。

「でも、一番は太輔だよ」

「…え」

聞き間違いかな…？

「もう一回言って？」

「だから、俺が何でできてるかって話でしょ？俺の一番は太輔。肉もだけど、俺はたいの愛で溢れて

る。食べ物じゃなくて、太輔の愛で生かされてると思ってる」

…このおちびちゃんは、俺のおかげで今の自分がいるって言ってくれた(´;ω;｀)

「太輔って、たまにこういう恥ずかしいことを俺に言わせたがるけど、本当は違うよね？不安だか

ら、分かってても聞きたいんだよね？それで安心したいんだよね？」

ひろは…俺の心を見透かしてる。

「何度でも聞いて。その度に俺は答えるから。俺には太輔が一番だよって」

目と目が合う。

立って顔を近づけて…「ああっ！お肉っっ」

箸で肉をひっくり返すひろ。

「もぉ〜、お肉焦げちゃったじゃんっ」

今、お肉より俺の方が一番だって言ったよね？



「ひろ…よそ見すんな」



独占欲丸出しでひろにｋｉｓｓ。





(肉じゃなくて、俺を見ろ)

焦れったいキス。→←独占欲のキス　※キングＶＳ肉

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す