桃華花魁 〜一期一会〜 -北藤-

身分証提示。 ページ3

「他の子にしてくれる？」


「嫌だ。太輔を買うのは俺だ」


買う買わないなんて話はしたくない。


金で存在してるなんて、彼に思ってほしくない。


「１時間１万円だよ？子供が出せるお金じゃないよ」


馬鹿にしたような物言いと視線。


「子供子供ってうるせぇな。身長だけで歳まで同じに見てんじゃねぇよ。これでも２０歳は超えてん


だ」


面倒くさいけど、身分証を見せた。


「あんたは、いつも何時間買ってんの？」


「２時間を週５日だよ。一か月で４０万円を彼に貢いでるんだ。この店と彼に金と愛情を注いでるん


だから、邪魔しないでくれる？」


ここの常連ってことか。


「じゃあ、金を用意できればいいんだな？」


「え？」


会社に電話をかけた。


「もしもし、俺だけど」


『みつ〜。俺だけ言うのやめて〜。詐欺と間違うからｗ」


「玉、今から言う住所に金持ってきてくれ」


『いくら？』


「とりあえず、２４万かな」


『２４万？そんなお金どうするの？』


玉の素朴な疑問。


「太輔を買うの」


『たいすけ？』


「男娼って店に来てるんだ。そこで彼の時間を買う」


『惚れたの？』


玉の直球な質問。


「どうかな。でも、太輔と話してみたい」


『わかった。ちょっと俺は行けないから宮田に行かせるけどいい？』


「ああ。頼んだ」

勘違いすんな。→←おちび…（#^ω^）

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す