俺を感じろ 2 -北藤-

太輔のアピール。 ページ2

着替えて、リビングに戻ると、太輔は食べた食器を洗っていた。

ソファーに座って、様子を見つめる。

洗い終わって、手を拭いた太輔がそばに来た。

どうする？

言われる前に、聞くか？

「…あのね、宏光」

「…ん？」

「帰りに、ね…先輩と、会ったの」

「…それ、で？」

声が掠れる。

「今までの事を謝ってくれて…もう一度、付き合ってほしいって、言われた」

気持ちを伝えるのは自由…そう、波風に言ったくせに。

いざ、太輔から話されると…胸が痛む。

「…俺が、言ったから」

「え…何？」

「波風が、お前と話がしたいって言うから、ＯＫした」

「……っ、なんでっ」

「告白することも…聞いてた。波風が待ってるのを知ってて…太輔を行かせた」

「なん、で…ＯＫしちゃうのっ」

「太輔には幸せになってほしいから」


ﾊﾞｼｯ！


腕を叩かれた。

「なんで、そうなるの…っ、どうしてっ、自分が幸せにするって言ってくれないのっ」

「…どんなにひどい奴でも、初恋の相手だろ。気持ちが…揺らぐ時だってある」

「宏光は…俺を幸せにしてくれないの？」

目に涙を溜めながら、俺の手を握ってくる。

「幸せにしたい。でも…それを決めるのは、俺じゃない」

「俺が誰と一緒にいたいかなんて…誰にも分からない。俺だけが分かってる事だよ。なんで、勝手に

決めつけるの？俺が、今でも先輩のこと好きだって言った？」

「…言ってない」

「先輩の事が忘れられないって言った？」

「……言ってない」

「なんで…俺の気持ちを勝手に決めるのっ！なんで、相談もしないで、勝手に…っ」

「…ごめん」

俺の胸を拳で叩いてくる。

「先輩に告白されたけど…断ったよ。だって…俺が一緒にいたいのは、好きなのは宏光だから」

「太輔…」

「俺の中には…もう、宏光しかいないんだよ？」

「…ごめん」

太輔を抱きしめる。

「宏光に触られると…ド○○キするの」

鼓動が…俺の心臓の音とシンクロしてる。

方向転換して、太輔をソファーに押し倒した。

体を跨いで、首筋にキスをする。

「…そこじゃ、ないっ」

「ん？」

「もっと…するところ、あるでしょ？ココに…」

そう言って…唇を舐める太輔。

「宏光が…欲しい」

「太、輔…」

「触って、欲しい…」

太輔のアピール。

「抱きしめるだけじゃなくて…触って。キスして…その先も…最後まで(*ﾉωﾉ)」

真っ赤になって、俺を誘う太輔。

「…嫌がっても、やめねぇからな？」

「そんなこと…言わないもん」


頬を両手で包んで…唇にキスをした。

掴まえて、吸い上げる。→←不安しかない。

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