LOVE BOX -北藤-

＊ ページ4

「はい。鼻摘まんで〜」

「ｗｗｗ」

鼻を指で摘まんで、匂いをシャットアウト。

「はい。口開けて〜」

あ〜ん……オエッ。

気持ち悪。

歯で噛み潰したら、中からッブチュッって出てきた〜っ(´;ω;｀)

「さっさと飲み込む！！」

指示通りに喉の奥に押し込んだ。

「はい！お茶」

渡されたペットボトルのお茶を飲む。

あの感触と、匂いを紛らわせるために。

「頑張ったね〜ヾ(・ω・)」

首傾げて、俺…頭撫でられてるんですけど。

可愛すぎだろ。

口、半開きだしｗｗ

「藤ヶ谷くん、見つけた〜っ」

声のする方を見ると、女子の集団がいた。

隣を見ると…藤ヶ谷が顔を作った。

素じゃない…笑顔の仮面。

走ってきて、藤ヶ谷の弁当を覗き込む。

失礼な奴だな。

「え〜、何そのお弁当〜。可愛いの、似合わない〜」


……は？


藤ヶ谷の顔色を伺う。

唇を噛んで、泣くのを我慢してる。

「……そ、だね。似合わないよね…」

んな、泣きそうな顔すんなよ。

「イメージと違う〜。なんか幻滅〜」

「あのさ」

口を挟んだ。

「藤ヶ谷にどんなイメージ持とうが勝手だけどさ、それを本人に押し付けるのってどうかと思うけ

ど？」

あ〜、腹立つな。

「自分の想像してたイメージと違うからって、何でも言葉にしていいと思ってんの？心の中で思っと

けよ。口に出して傷つけるな」

俺を見て驚いてる。

一応、小さいなりにちゃんと存在してますけど？

「中身じゃなくて、外見だけじゃん。そんな男ならそこらへんに転がってるだろ」

ムカムカしてきた。

「中身を知ろうともしないで、好き勝手言うな。俺らは飯食ってんだよ。さっさと散れ。邪魔だ」

「何よ〜。年上だからって偉そうにっ」

「正論を言っただけだ。歳は関係ねぇし、年上だって分かってんなら、敬語使えよ。まぁ、もう話す

こともないから、どうでもいいけど」

睨むと、そそくさと去っていく集団。

「……北山？」

「ん？」

「同級生…じゃないの？」

「１個上」

「ごめん…同級生かと思ってた」

「見た目とか歳なんて、そんなに重要じゃないだろ。今更、敬語とかいらねぇし北山呼びでいい」

「…ん。分かった」

「よし」

「さっきは…ありがと。庇ってくれて」

「俺は、見た目で判断しねぇから」

「…え？」

「だから…見せて欲しい。素も…心も全部」

「きた、やま…」

「お前と…ずっと一緒にいたい」

「…うん。俺も」



恋が、『愛』に変わる瞬間。

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