鑑賞会 ページ9
「心操達A組に敵情視察行くらしいよ。ついてく？」
休校明けの授業終わり。小腹を満たそうと蘇を頬張っていたとき、そんなお誘いがあった。
因みに平安時代の食べ物が市販で売っているわけが無いので、毎度私のお手製だ。今日は蜂蜜を添えた密蘇。うむ、美味。
｢テキジョーシサツ？｣と首を傾げると｢体育祭の前に、敵ノして調子乗ってるであろうA組に喧嘩売りに行くんだと｣と説明しながら、断りもせず蘇をつまみ上げる親友の名前は櫻木
『…あんた、めちゃくちゃ美しいね』初対面の寿にかけられたのが、そんな言葉だった。私綺麗な顔好きなんだ、とまじまじと顔を覗き込む寿に対して、
『知ってる』
笑顔でそう返したのがツボに入ったらしい。
あんたのこと大好きになっちゃった、と笑いすぎで浮かんだ涙を拭いながら出された手を握って以来、10年来の親友のように仲を深めた。
「A組ね、でも相澤先生もう教室いないだろうし…」
「私調べによるとA組顔偏高めだから便乗して鑑賞しに」
「でたコトペディア!!行く行くめっちゃ行く！」
「食い気味」
Wikipediaならぬ、だ。
情報通の彼女が持つ情報量とその信憑性はよく知っているのだ。最近はたまに最早JKなのかFBIなのかわかんない。
＿＿＿＿＿＿
「これ全員
「多分違うけどそう」
A組前の廊下は他クラスの生徒で溢れかえっていた。
その騒がしさに教室内のヒーロー科達も、自分たちが好奇の目に晒されることに気づき出したようだ。
「意味ねぇからどけ、モブ共」
声は聞こえるが、人混みで顔を見るどころじゃない。隙間からチラチラ様子を伺っていると、人の波が動き出した。誰かが前に躍り出たらしい。あれよあれよと遠くに流され、教室の反対側の扉の前まで追いやられた。
「こういうの見ちゃうとちょっと幻滅するなぁ」
心操の声だ。人混みの中から紫のふわふわ頭がひょっこり見えている。
「え、しんそー宣戦布告してる？？やっるぅ〜！」
「大胆不敵か」
閉ざされた扉に身体を預け、精一杯背伸びして心操の勇姿を見届けるA。うーん、やっぱり顔がい
ガラッ
「わ!?」
「お」
ヒーロー志望ならまだしも、ただの女子高生の体幹なんて、たかが知れてる。身体を預けていた扉が引かれれば、そのままよろめくのだ。
「悪ぃ、人がいるとは思わなかった」
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うみうし(プロフ) - Ri.さん» 目にとめてくださりありがとうございます！そう言って頂けると励みになります(;-;)今後もお楽しみ頂けると幸いです…！ (2022年2月4日 17時) (
レス) id: 9d72e5d349 (このIDを非表示/違反報告)
Ri.(プロフ) - めっちゃ好みです🤍更新楽しみにしてます⸝⸝⸝⸝⸝⸝♡ (2022年2月4日 10時) (レス) id: cb1ef7c288 (このIDを非表示/違反報告)
うみうし(プロフ) - Tamaさん» 目にとめてくださりありがとうございます…!励ましのお言葉も嬉しすぎて手が震えております…笑更新頻度はかなり低いですが今後もお楽しみ頂けると恐縮です( •̣̣̣̣̣̥́_•̣̣̣̣̣̥̀ )♡ (2022年1月11日 21時) (レス) id: ca17de8c84 (このIDを非表示/違反報告)
Tama(プロフ) - はじめまして！めちゃくちゃ面白いですね！？更新楽しみにしてます…！ (2022年1月11日 18時) (レス) @page20 id: 06f7820e52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うみうし | 作成日時：2021年5月4日 18時
