恋は少し難しい (ページ8)

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ジェノはどうやらチョンAを知っているようだった。チョンAはジェノよりも役割の少ない脇役だったため私の知っている情報としては基本ステータスしかない。

ジェノと何か関わりがあったというような描写はなかったし、ジェノがジュニと関わるようになってからも特に何も無かったはずだ。

ただ私が見てる漫画の場面はその漫画の一部分でしかない。だから漫画に描かれているところ以外で何かが起こることもあるということだ。

さっき分かったいちばんの問題は私がジェノに嫌われているということだ。ジェノとジュニを繋げるためには両方と関わる必要があるがあの様子を見たら見るのも嫌だと言った様子だったし、私が話しかけるのを見て少し動揺している様子だった。

もしかしたら喧嘩中とか？それ程に仲が良かったのかは分からないけど……。

「A〜！はい、いつもの」

「あ、ありがと」

考え込んでいたらいつの間に昼休憩になったのかジュニは私に購買で買ったいちごミルクを渡してくれた。いちごミルク……。事件が起きる時にも飲んでいたものだ。

「あの、いちごミルクなんだけど」

「うん？」

「いつも飲んでるっけ？」

「何言ってるの〜、購買は木曜日がセールだからいつもご褒美にいちごミルク買ってるんじゃん。Aが言い出したんだよ？」

「え？あ、そうだっけ……」

「うん、あ、でも来週はバナナウユもあるらしいよ」

木曜日か……ってことは来週か、再来週か。5月にはもう部活は決まっていたからないとして。おぉ、段々と絞られてきた。このままイドンヒョクに会わないようにどうにか作戦をねらなきゃ。そう思っていたら

「そうだA、私気になる人ができたんだけど……」

勢いよくすっていたいちごミルクが逆流しそうになって咳が出た。なんだって？気になる人？

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