クリスマスパーティ ページ46
この学園は、クリスマスである12月25日に大規模なクリスマスパーティがある。
それは文化祭や体育祭に並ぶ一大イベントで、25日の夜には男女のカップルがドレスを着て大広間でダンスをする。
基本的には社交ダンスパーティということになるが、もちろん教師側の採点方式により、ベストカップルには毎年特注のブローチが送られる。
庭園はイルミネーションで煌びやかになり、それに呼応するように学園内は恋のざわめきが広がる。
このクリスマスパーティのルールは1つ。
パーティのダンスは男子から誘うことである。
もちろん細やかな決まりはある。
1度誘いを受けたら断れないことや、0時までに部屋に戻るということなど。
しかし、唯一「ダンスは男子から誘うこと」のルールだけは守らなくてはならなかった。
クリスマスパーティまで約1週間。
ソフィア・ハーゼは寒空を見上げながら白い息を漏らしていた。
「今年は僕とじゃなくていいのかな」
ソフィアの1歩後ろに立ち、優しい声色でウィリアムは言う。
ソフィアは毎年、仲が良くない人と踊るぐらいなら、とウィリアムを強制的に引き金に出し、ウィリアムと踊っていた。
参加しない、という選択肢もあったが、ソフィアはハーゼ家次期当主でもあるため、交友を持とうと近付く人間は少なからずいた。
そんな誘いを、心優しいソフィアが断れるわけが無いため、いつもウィリアムを理由にしてクリスマスパーティに参加していたというわけだ。
ただ、今年はソフィア自身、心のどこかで想っている人がいた。
クラウディア・ウェイド・オーウェン。
生徒会役員で、ローゼ4年生の、心優しい少年であった。
ソフィアはあの出会い以降、クラウディアと文通などで会話をし、何度かお茶会も共にしている。
生徒会役員であるクラウディアは堂々とソフィアに声をかけることができないため、学園内では共にいることは無かったが、ローゼの寮では仲良く談笑もしていた。
といってもクラウディアの女性への緊張は解れる訳ではなく、毎回、最初の30分はソフィア相手であっても目を泳がせたり、そわそわしたりしていた。
そんなクラウディアのことをソフィアはいつの間にか愛しいと思うようになり、ウィリアムに相談していくうちにこれが恋だと思うようになった。
「クラウディア様、わたしのような人間を誘ってくれるのかな…」
「ハーゼ家次期当主が、そんな謙遜しないでくれよ」
ウィリアムは苦笑しながら答え、ソフィアを励ました。
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春瀬(ﾊﾙｾ)(プロフ) - 雛月いず/りぃふさん» 勝手に書かせていただいております…。ありがとうございます！頑張ります…！ (2020年12月17日 10時) (
レス) id: 41aa1a2dce (このIDを非表示/違反報告)
雛月いず/りぃふ(プロフ) - わぁっ、ソフィアちゃんとクラウディアCPのお話ですね…！とても素敵で、この先どのような展開になるのかとても楽しみです！無理をなさらない程度に更新頑張ってください…！ (2020年12月17日 7時) (レス) id: 0b050cbadc (このIDを非表示/違反報告)
春瀬(ﾊﾙｾ)(プロフ) - ミヤネコさん» 報告遅くなってすいません！少しだけですがファルくんお借りしました！もう少しファルくんとは絡んでいきたいです><読んでくれてありがとうございます！！！ (2020年12月6日 22時) (レス) id: 41aa1a2dce (このIDを非表示/違反報告)
ミヤネコ(プロフ) - ドミに続きファルまで…！出していただきありがとうございます！いい感じの狂いっぷりですね！ (2020年12月6日 8時) (レス) id: 81f9ac9815 (このIDを非表示/違反報告)
春瀬(ﾊﾙｾ)(プロフ) - 山田中さん» ｯｽｰｰ！考えてみます！！ありがとうございます！！ (2020年12月3日 10時) (レス) id: 4abe4ade3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春瀬(ﾊﾙｾ) | 作成日時：2020年11月21日 21時
