76話。 ページ36
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「な、なんだか、
読むのが不安になってきましたね……」
「オレらはすぐに終わるはずだから、大丈夫だろ」
「はいはい、読むよ」
インチキエリートから「収拾つかないから」と、さっさとバトンをパスされてしまった。
なんでオレなわけ。ふざけんな。
Aのそれで、皆も楽しみに待ってるわけなので、なかなかオレがそうとも言い出せず、嫌々ノートを受け取った。
「天馬、『しっかりしてるよ、なんだかんだ優しいししっかりしてる』」
「てんま、よかったね〜」
「ふ、ふんっ、当然だ」
「“しっかりしてる”って2回言われただけじゃん」
「あぁ?!」と憤る天馬も、なんだかんだ絆されて照れてる。面白くない。
「オレの自分で読むのこれ……。『年上だけど、頭が上がりません』って太字で書かれてる」
「ユッキー、
「まだ中学生なんだけど」
意味わかんな。よく思われてるのかどうかも分からない文脈だし。まぁこれからも女と認識はしないで、尻に敷いてやろっと。
「はい次、椋。
『女の子が“お姫様”に憧れるのはよくあるけど、男の子が“王子様”に憧れてるのって珍しいね。いつか素敵なお姫様に巡り逢えるよ』だってさ」
「むっくんだけやたら長文じゃね?!」
「印象じゃないし、春組の手抜き感な」
「そ、そんな、恐れ多いです……!ボクなんかが王子様……ましてや、お姫様なんて……!」
「むくは王子様になれるよ〜」
本当に印象じゃなかった。
ひとこと、みたいになってるんだけど。
いない本人に言えるわけがないので、オレは進めることにした。
「はい、進まないから行くよ。三角」
「はーい」
「『お芝居時と常時が違いすぎて震えました。さんかく〜』ってなんでオレがこれ読まされてるの」
さんかくなんて言わされると思わなかった。あとでAに文句言う。
「Aに、さんかくはさんかくだからさんかくなんだよ〜って教えてあげる!」
「いや、意味不明すぎるだろ」
本当に収拾がつかないな。
そんなことを思いながら、とっとと事を進める。次第に面倒になってくるこれ。
「最後、一成。『同年代の女として一言。そのコミュ力は宝になります』だってさ。夏組終わり」
「ちょちょちょ!触れて!オレのも触れて!」
「はいはい、よかったねー」
「棒読み!マジつらたん!」
荒々しく締めた。
「はい、ネオヤン。秋組よろしく」
「なっっんで俺が」
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はゆー(プロフ) - そーちさん» あっあっ、ありがとうございます…!私には勿体無いお言葉です…!更新、お待たせしてしまい申し訳ございません…!皆無な脳みそひねってネタ出しして、がんばりますね! (2018年1月9日 17時) (レス) id: e0dbe52e99 (このIDを非表示/違反報告)
そーち - とても面白いです。続き楽しみに待ってます。更新頑張ってください! (2018年1月9日 11時) (レス) id: 7dbd32ccfb (このIDを非表示/違反報告)
はゆー(プロフ) - まゆさん» ですよね!!ユニットソング各組しんどすぎて、それぞれ違った発狂になりますよね!(笑) (2017年11月29日 16時) (レス) id: e0dbe52e99 (このIDを非表示/違反報告)
はゆー(プロフ) - 月美さん» わー…!!そのお気持ち、よく分かります…!!どの組も良いですよね!(*´`) (2017年11月29日 16時) (レス) id: e0dbe52e99 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - どの組もそれぞれの発狂する点があるから選びたくないですね! (2017年11月27日 19時) (レス) id: dd4c972d72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はゆー | 作成日時:2017年10月7日 7時