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49話。 ページ4





「はぁ……しんどい……」


さっきから、ずっっっっっとこれだ。

なにこれ、触れて欲しいの?



真澄くんの熱い熱い視線をものともせず、いづみちゃんは鼻歌をフンフン歌っている。

やめたげて。可愛いから余計に刺激してる。




「マスミ、恋わらびネ〜!」

「わらび?」


「わずらい」


すかさず言った至さんに少なからず尊敬する。全然違うのによく分かったなと。





「Aちゃん!まっすーがLIME返信くれる方法知らない?!」

「うーん……知らないかなぁ……」


「スタ連しても未読なんだけど、マジやばたん!」



うむ。真澄くんとのトーク画面重そうだな。パリピだからそんなの気にしないだろうけど。


そんな下らない思いを巡らせながら、ハッと思いつく。


「じゃあ、あれは?」

「あれ?」



遠くでカレーをこしらえるいづみちゃんに視線を送る。


「一成くんのことだから、
たくさん盗撮してるでしょ?」

「盗撮って!ちゃんと合意のもとだよん!」


笑いながら言った一成くんは寛大だ。




「その写真、送ってみればいいんじゃない?」


「……あー。
でも、ダメだAちゃん」





しょんぼりして肩を落とす一成くん。

どうしてなのか訊いてみる。




「だいたいツーショだから、
まっすーに絶対殺される……」



「……殺されたくなければ返信は諦めろってことだね」


「ちょ!雑!」




わんこのような一成くんをなだめる。


そもそも真澄くんだもの。

いづみちゃんのLIMEには秒で返しても、私たちのことは目に見えていないはずだし見るはずがない。





「……なに」

「なんでもないよ」


「視線うざい」




ほらね。

ちょっと見ただけでこのザマだ。




「……一成くん、諦めた方がいいよ」


「Aちゃん挫折早すぎな!!」





草を生やすに違いない笑い方で、2人で締めた。


その夜、一成くんに「やめて」って言ったのに、スタ連された思い出は絶対に消せない。私も仕返ししたった〜けれど。一成くんの所に、500もの通知がいったんだって。私の勝ち。




パリピなワンコかまちょ。

そして私の中で彼にそんな異名がついた。

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はゆー(プロフ) - そーちさん» あっあっ、ありがとうございます…!私には勿体無いお言葉です…!更新、お待たせしてしまい申し訳ございません…!皆無な脳みそひねってネタ出しして、がんばりますね! (2018年1月9日 17時) (レス) id: e0dbe52e99 (このIDを非表示/違反報告)
そーち - とても面白いです。続き楽しみに待ってます。更新頑張ってください! (2018年1月9日 11時) (レス) id: 7dbd32ccfb (このIDを非表示/違反報告)
はゆー(プロフ) - まゆさん» ですよね!!ユニットソング各組しんどすぎて、それぞれ違った発狂になりますよね!(笑) (2017年11月29日 16時) (レス) id: e0dbe52e99 (このIDを非表示/違反報告)
はゆー(プロフ) - 月美さん» わー…!!そのお気持ち、よく分かります…!!どの組も良いですよね!(*´`) (2017年11月29日 16時) (レス) id: e0dbe52e99 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - どの組もそれぞれの発狂する点があるから選びたくないですね! (2017年11月27日 19時) (レス) id: dd4c972d72 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はゆー | 作成日時:2017年10月7日 7時

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