不 幸 少 女 ４【A3!】

↓※ ページ38

・



「あ！Aちゃん！」

「イヅミちゃ〜〜……」


「このひとに近づくな」



止められました。強めに。


「イヅミちゃん、この短時間で最強のボディーガードでも雇ったの？私は怪しくないよ……？」

「あ〜〜こらこら！マスミくん！この子は大丈夫！Aちゃんもごめんね？」


「マスミくんっていうの？よろしくね」

「……」


私には強めですね。このひと。
ちょっと悲しくなっちゃった。



「A。久しぶりだね」

「先輩のオキニでしたっけ。Aって」


「ひっ……」


ウサギとレッサーパンダ、いくら可愛いからって舐めちゃいけない。



「オキニってわけじゃないけど、弄り甲斐があって面白くてね」

「チカゲさんめ！悪霊退散！悪霊退散！！」


「……ほらね？」



この人は毎度私の羊毛を持っていこうとします。禿げさせる気でしょうか。だからこの人の前では焦って正気を晒していられない。


「こらこらA。あんまり先輩を敵に回すとジンギスカンにされちゃうよ」

「……っ！」


この人たちが春の国の人だというのだからわからない。春の穏やかなイメージを返して欲しい。



「あ〜〜ちょっともう2人とも！可哀想でしょ！」

「これはアワビなヒジリネ〜！」

「それを言うなら哀れな弄りでしょ！」

「それダヨ！」


ヤギさんとアルパカさんが助けてくれました。
後生。この御恩は一生忘れない。

ちょっとだけお願いを言えるなら、コントしないでほしかった。ギャグになった。



「あ、あの！Aさん！お久しぶりです……！」


「ムクくん！あれ、ミスミくんも？」


ミスミくんというのはお店の屋根の上にいる。
よく気づいたな私。


「A〜！ひさしぶり〜！とうっ！

会いたかった〜！」


「私もだよ〜ありがとね〜！

ムクくんも今日はこっちに来れたの？！」

「はい！」


ムクくんとはイヅミちゃん伝てで知り合ったのだがあまり会えることがない。なぜ仲が良いのかというと文通である。ムクくんは結構筆まめさんである。

そしてミスミくんはそのお手紙を届けてくれる超人。ガゼルっていうらしい美人さんなんだけども。



「あ……ユキくんも来てたんだ！」

「テンマから招集あったしね」



招集、つまり。


「てことはさっき別れた……」


「Aちゃ〜ん！さっきぶり！」

「うす！Aさん！」


カズナリくんとクモンくん。
あとジュウザくんもいる。



「なんで言わなかったの？！」

「え〜っ、ちょっとだけサプライズ的な！？」

↓※→←↓※

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す