160話。 ページ27
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「うむ!実に美味しいね」
「お口に合ったみたいでホッとしました」
あちちと言いながら食べる彼であるが、なんだろうなぁ。挙動が静かではないというか。まぁ彼の良さではあるが。
「Aくんも、ワタシのことは置いておいて食べたまえ」
「あ、では遠慮なく……?」
なんだろうなぁ、紳士だなぁ。誉さんって英国紳士感あるよね。紅茶を嗜まれるし。……こう思っているのは私だけだろうか?
あ。おいしい。
自分で言うのも何だけれど。
「Aちゃん、誉さんと何してるの?」
「あ、えっと……」
「Aくんが作ってくれたから、おやつタイムにしているところだよ!」
せめて秘密は守ってくださいよ。
まぁ紬さん相手なので恐らく無傷だが。
「えぇ!もっと早く来れば食べられたかな……」
予想以上というか、あまりにも、とてつもなく残念がるので私も困った。
だが、所有はふたつ。の内、ひとつは誉さんの手中にご機嫌に収まっているし、もうひとつは可哀想なことに私の食べかけだ。
「あー……えっと、私の食べかけでよければ味見してみます?」
「いいの?俺はそういうのは気にしないけど……。Aちゃんは気にしない?」
「私は特に気にしませんよ。
取り皿取ってきます」
「あ、いいよ。いただきます」
私が取り皿と木のスプーンを取りにキッチンまで来たあとに、紬さんはハムっと頬張っていた。
凍りつくわけである。
「うん、すごく美味しい。
次作る時は俺も呼んでね」
「アッ……はい……よかったです……?」
紬さんはそのまま談話室を去った。
彼は台風の目だったか?
優雅に茶碗蒸しを食べる誉さんはえらくご機嫌である。ハムスターみたいでとても愛らしいですね。
「あの……誉さん、紬さんって鈍感なほうでしたか?」
「いや、よく気がついてくれるほうだよ。まさにリーダーとしてふさわしいが、それがどうかしたのかい?」
「いいえ……なんでも」
だって、私は自分で使ったスプーンを拭いていない。
てことはつまり。
間接接吻になりかねないわけだ。
「あああああああ!!どうしよう!!!
紬さんのファンに殺される!!!!!」
「なんだい急に?!
病気かね?!Aくん落ち着きたまえ!!」
紬さんの気持ちはまったく読み取れないわけだ。
誉さんもすかさず詩を披露しないで。
気持ちの整理をさせてください。
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はゆー(プロフ) - ゆーなさん» お久しぶりです、、!長らくお待たせ致しまして大変申し訳ございません。3部の尊さとスランプと、両方と戦っておりました...。これからも折々で更新するかと思いますので飽きるところまでお付き合いくださると幸いです(TT)!! (2020年7月27日 0時) (レス) id: bdd67fba7b (このIDを非表示/違反報告)
ゆーな(プロフ) - わあああ!!!更新ありがとうございます、、!!!!莇くんもめちゃめちゃよかったです可愛かったですありがとうございました、、、(;;)番外編もとても素敵で面白いお話でした、!!これからも作者様のペースで無理せず頑張ってください!応援してます!! (2020年7月26日 21時) (レス) id: 405bb7cf7a (このIDを非表示/違反報告)
はゆー(プロフ) - ゆーなさん» >>彼の良さを最大限引き出せるような文章を書けるよう語彙力の修行に行ってきたいと思います。探さないでください(?) と言いながら、私も文字数制限をぶち破ってしまいました。作者としても、やはり屈したくないです(抗うな)どうぞ、これからもよろしくお願いします! (2020年4月23日 0時) (レス) id: bdd67fba7b (このIDを非表示/違反報告)
はゆー(プロフ) - ゆーなさん» ゆーな様!お久しぶりです!コメントありがとうございます(;;)私のこと甘々に甘やかしてくださるお言葉をたくさん、、!個人的には受験で更新できなかった分を取り戻そうとしております(笑)がんばります(泣)莇くんあまり出してあげられてない印象です、、! (2020年4月23日 0時) (レス) id: bdd67fba7b (このIDを非表示/違反報告)
ゆーな(プロフ) - 連投すみません;;文字数制限のため文章少しおかしいです。ちょっくら文字数制限恨んできます( (2020年4月21日 1時) (レス) id: 405bb7cf7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はゆー | 作成日時:2019年5月26日 21時