歌い手なんてならなきゃよかった

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『……ん』


うっすら目を開ける


ここは……奏多の部屋ですね


はい









え、奏多の部屋⁉


なんで僕奏多の部屋に⁉


まさか不純なこととかしちゃった系⁉


あ、やば


奏多が階段を登ってくる


急いで布団に潜った









「おはよー……起きてないか」


奏多がこちらに迫ってくる気配を感じた


「ちょっとごめん」


ん？何が……って、うわっ⁉


すんでの所で声を堪える


冷たい体温計が優しく当てられた


あっぶなかった〜


……てか、図り終えるまでずっとこの状態⁉


まぁ奏多だし、いいか……









ﾋﾟﾋﾟｯ


「……熱あるな」


ここまで来てようやく疑問を感じる


熱があるって…僕、仮病使ったはずなんだけど……


仮病なのに熱があるってどゆこと？









「……」


ん？なんか奏多が静かだな


何してるんだろ


気づかれないようにそっと目を開けてみる









『⁉』


奏多の顔が目の前にあった

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