歌い手なんてならなきゃよかった

1count ページ3

『あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼』


「Aうるさい」


『仕方ないじゃん⁉今日あまつの発売日なの‼』


「それだと、天月が発売されるみたいだけど？」


『うっさいわボケェ‼』









むーと口を膨らませる


予定では今日休みだった


だから、メートに友達と行こうとしてたのに


あんまりだぁ‼









「仕方ないな……帰り付き合ってあげるよ」


『奏多と一緒は嫌』


「はぁ？なんでだよ」


『まふくんと行く‼』


「え、僕⁉」


今まで収録していたまふくんが部屋に入ってくる


話を読めずに困惑しているようだ









『まふくん！帰り一緒にメート行こ？』


「あー今日は編集あるから駄目かな……」


『そっか……じゃ、奏多でいいや』


「奏多でいいやって何？てか、高校生勉強しろ」


『あーうるさ。あーうるさ』


「ゆずかさん！次どうぞ〜」


『はーい。じゃ、まふくんいってくるね！』


「いってらっしゃい」


「俺には？」


『奏多にはしませーん』


生意気だ…という奏多の声が聞こえたが完全無視









スタジオに入ると既にスタッフさんは揃っていた


『お願いしまーす』


と一通り挨拶を済ませる


今日も早めに終わそ


そう思いヘッドホンをつけマイクに近づく


今日の曲はATRとのコラボだ


私は高い音のパートが多い


声出るかな……









「じゃ、リハいきまーす」


3









2









1









『___________♩』







今日も私は高い声で歌う

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