偽善者。【童磨】

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『俺に助けられるの嫌なの？』




せっかく助けたのになぁ…




嫌われてるねぇ俺




「助けられるのが嫌なのではなく」




「いい人のふりをする貴方が嫌なんです」




『そっかぁ……』




『ってことは俺の行為そのものは感謝されてる訳だ！それだけで俺は嬉しいよ！』




いい人のふりってなんだろ




俺っていつも誰にでもこんな感じだけどね




『そうだ、君の名前を教えてよ』




「そうですね…私はA Aと言います」




意外にもあっさり教えてくれたことにちょっと驚いた




「そんなに驚くことありましたか？」




『本当に教えてくれるとは思わなかった！俺は童磨、見ての通り人喰い鬼だよ』




「それで、私気になる話なんてしましたっけ」




『したよー！忘れちゃったのぉ？』




「そこまで変なことを言った記憶は無いのですが…」




『そうそう！Aちゃんが僕の事を偽善者だとか言ったの』




『それってなに？』




「良い人のふりをすることです」




良い人のふり？




『俺には裏があるって言われてるみたいだなぁ…』




我ながら困った顔をしているんだろうなぁ




「違うんですか？」

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