俺はそこまで派手に育てた覚えは無ぇ

派手9 ページ11

遂にやってきた

何がって？

夜だよ夜！任務！

最近師範が悩んでいるのは私が弱いからなんだと思う

確かに師範に比べたら弱いが伊達に継子やってる訳じゃない……はず

と！に！か！く！

今日の合同任務では鬼を斬って斬って斬って斬りまくる！

さすれば師範の悩みも多少はマシになるだろう


宇「おい何ぼーっとしてんだ？もうちょっとで任務の場所に着くぞ」

師範

人のことより自分です

師範の方がぼーっとしてますからね

『見てろよｫｫ……鬼は私が必ず殺ってやる……』

宇「何があったかは知らねぇが派手にやる気だな…」

あたりめぇぇじゃあ

この決意舐めてもらっちゃ困りますぜ師範←

任務場所に着けば

『派手に禍々しいオーラ放ってますね』

宇「十二鬼月でもいるのかもな。柱の俺が派手に来てるくらいだし」

鬼「男の方は柱かな？隣の女は……そうでも無いね弱そうだ」

鬼がそう言うと同時に大量の鬼が襲いかかってきた

「『!?』」

群れで行動はしないはずなのに…

けど、そんなこと言ってられない

むしろ私の実力を見せるチャンスじゃん！

宇「よっしゃAド派手に行くぞ！」

『もちろんっす！』

しかし数が多すぎる

斬っても斬ってもキリが無い

ここは大量の鬼を一気に殺せる技だな

『花火の呼吸＿玖ノ型・千輪(ｾﾝﾘﾝ)』

花火が夜空を昇るように刀を抜く動作は静かに

しかし刀が鞘から抜ければ

花火が夜空に咲いたように火花を散らせながら激しい爆発音と共に周囲の鬼を斬る

『ふぅ…』

斬った鬼が全て消えたことを確認し師範の元へ近づく

宇「これで全部か、派手に終わりすぎて地味な任務だったな」

師範はいつの間にかボスのような鬼を斬っていたらしく本当にあっさり終わってしまった

『師範の呼吸は凄いですよね』

宇「なんだ急に」

『いや、よくあんな爆音出せるなって…』

私の言葉を聞くなり師範は大きな溜息と共に思いっきり怪訝そうな顔をした

え？なんか悪いことした？

鬼倒したよ？

宇「お前の派手な優しさは今の俺には凶器だわ」

『師範』

宇「なんだ？」

『派手に頭でも打ちましたか？』


こうして私の作戦は成功したのか分からないまま合同任務は終わってしまった

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